Optical Center Punch + オートポンチ
ケガキ線の十字の真ん中にポンチを打てるかどうかが、蒸機のロッドを自作するための基礎技術として重要なのは平野和幸さんが「蒸機を作る」の中の対談でのべられているとおりです。現在はクロステーブルやボール盤使えばこの技術なしでもロッドは作れますが・・・
Dさんのお世話で、 Optical Center Punchを購入しました。これはケガキ線の十字の中心にポンチを打つための道具です。まず透明な拡大鏡となっている透明なピンを差し込んで、上からのぞき込んでこのピンにマークされたセンターをケガキ線の十字の中心に合わせてから、付属の鉄製のポンチに差し替えてポンチを打つと、その位置にポンチが打てるという道具です。
アメリカ人というのは器用な人は少ないですが、その分専用の道具を作って簡単にしようということには、非常に長けている文化を持っていると思います。鉄道模型でもMicroMarkやWalthersのカタログみると、車両やレイアウトの工具でなぜこんな用途を限定した特殊な工具が必要かというものまで売ってますね。それに対して日本では、特殊な道具を使わず一般的な道具でうまく工作出来るかが賛美の対象になっているようです。テレビの料理番組でも米国やヨーロッパの見ていると皮むき器とかカッターなどで本当に特殊な料理道具が出てきますね。
特殊な道具の使わずに上手にするのがよいというのは日本の文化なのでしょうか?マニュアル化して専用の道具を作って、誰がやっても簡単に同じものができるというのが米国流なのかもしれないです。
ところで、オートポンチも一般工作用のモノは、バネが硬くて衝撃が強いので鉄道模型工作では使いづらいところがあります。これも仙台のKさんのお世話で入手した歯科用マレット(金属冠を歯に填め込むときにつかう道具)改造のオートポンチです。
手前の黒いのが一般工作用のオートポンチ、後ろの銀色のがこの精密工作用ポンチです。
真鍮製の外径9.5mm内径3.2mmのアダプターを真鍮棒から旋盤で挽きだして、Optical Center Punchでこの精密作業用ポンチが使えるようにしました。
オートポンチの先端にこのアダプターをかぶせて使います。
ところでこの光学ポンチですが、ケガキ線の十字にポンチを打つよりも、Kさんに教えていただいたように細い帯板の真ん中にポンチを打つというのに一番重宝しております。
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