室内灯回路(スーパーキャパシタの問題点)
DCCとアナログ共用の室内灯回路をいろいろ考えていたのですが、結局模型仲間の電気に詳しいNSさんにお願いして回路設計をしていただきました。スーパーキャパシタ(大容量コンデンサー)による停車時の一定時間の点灯も考慮した回路です。
回路図の概略は下図のようなものです(発振防止のコンデンサーなどは省略して描いています)
線路からの電流をダイオードブリッジで整流して、定電圧レギュレターで5Vに電圧を落としています。スーパーキャパシタは耐圧が5.5Vなので、定電圧レギュレターと発光ダイオードの間に継いでいます。
実際の回路でLED室内灯を点灯してみると、レールに電気を流している限りは、線路の電圧にほとんど左右されずにLEDが一定の明るさで点灯します。しかし不満なのはレールから供給される電気が途切れると、スーパーキャパシタでバックアップしているのでLEDは1,2分程度点灯しますが。明かりが少し暗くなってしまうことです。この現象については井門さんがブログに書かれています。井門さんは集電不良によるちらつき防止ということなら、スーパーキャパシタをLEDに並列に継いだだけではあまり効果がなく、普通の電解質コンデンサーをLEDに並列に継いだ方がちらつき防止には効果があると結論づけられているようです。
スーパーキャパシタは充電するときは5Vで充電されていますが、放電時には内部抵抗が大きいためか放電特性なのかチャージしていたときより電圧降下して放電するようです。実際にテスターで測ってみると放電時の電圧は 3.6-3.8V程度しかないようです。
これについては下図のようにスーパーキャパシタを定電圧レギュレターの前にいれるようにした方がよいのかもしれません。
ただその場合はスーパーキャパシタは耐圧が5.5Vなので、DCCの線路電圧12Vに耐えるためには二個直列にする必要があると思います。もう少し試行錯誤が必要なようです。
いいアイデアお持ちの方あればコメントをください。
Comments
私は全く電気の知識がないので自信はないのですが、
LEDの保護に抵抗ではなく定電流ダイオード(CRD)を使うのは
どうでしょう?
自分では抵抗値の計算が面倒なのでこれまでCRDしか
使ったことがありませんが、
数ボルトから12ボルトまで明るさはほとんど変化しません。
Posted by: 初瀬春日 | November 03, 2013 07:03 AM
昔整流用の回路をつくったのを思い出しましたので、ご参考まで。
可変型三端子レギュレータLM317の利用 '05.12.18
http://www.k3.dion.ne.jp/~skt/othermodels/26LM317/LM317.html
この記事のあと、ポイント制御用回路に入れていたのとおなじ3300μFのコンデンサを付け加えるとちらつきはほぼなくなりました。
ところでブリッジ回路ですが、高周波対応のショットキバリアダイオードを使用しないと、逆流電圧でレギュレター、LEDともに劣化が激しいようです。ご注意のほどを。
新しい高輝度のLEDも販売されるようになってきたので、うちもそろそろ点灯用回路を本格的にみなおすときかな、と考え中です。
Posted by: skt | November 03, 2013 08:42 AM
最初の回路のスーパーキャパシタの後に、三端子レギュレータを追加したらどうでしょうか。
Posted by: Yuki | November 03, 2013 03:20 PM
初めまして、Takと言います。室内灯で悩まれているようですが、チラつきを防止したいのなら単純な回路で十分ですよ。
小生は白熱電球相当の明るさを目指しているので明るさを暗いめで僅か2mAしか流していません。コンデンサを大きくするより低電流にするとコンデンサーも少容量でOKです。(LEDの種類にもよりますが)当方の電源はDCCですので12VでLEDを4個直列に並べ、2mAを流す抵抗1Kオームを付けて、コンデンサは100μF16Vです。チラつきはありません。以前は1500μFを付けていましたが何十秒も明るいし高いので止めました。
それとsktさんがおっしゃるダイオードの種類の件ですが、小生も以前はそう思っていましたが最近のダイオードブリッジでは全く問題ありませんでした。オシロスコープで出力波形の確認もしましたがきれいなものでした。もし使っていてパッケージを触ってみて暖かく感じなければ問題ありません。10mA程度の低電流ならなおさら問題は発生し難く、気にすることはないとおもいます。
Posted by: Tak | November 03, 2013 05:47 PM
みなさんコメントありがとうございます。
もう少し私の室内灯に関する希望を書いてみます。
DCC専用でちらつき防止のみが目的なら普通の電解コンデンサーを並列に継ぐだけでも問題ないと思います。
今回はそれにくわえてPFM&SL-1を使ったDC運転でも、スーパーキャパシタを積んで停車時などにもある程度室内灯を光らせたいという 欲張りな構想なのです。
現在問題になっているのは、スーパーキャパシタのみを使うと電源が遮断されたときに明かりが暗くなってしまうということです。スーパーキャパシタを使いつつ、集電不良による瞬断に対するちらつきにも対応できる回路ができれば希望です。
それから現在組込を予定している客車の台車はプラ製で4点固定です。
集電ブラシで集電する段取りですが、左右二点支持の金属製台車に比べて集電不良は発生しやすいと思います。
YUKIさんご提案のもう一段定電圧回路をくわえるのも、3.3Vの定電圧レギュレーターだと電球色LEDの点灯電圧は3.4Vぐらいらしいので少し厳しいかと思います。やるならYUKIさんの作例のように一旦もう少し降圧して1.5V乾電池用のLED点灯用昇圧回路を組み込むしかないかなとも考えています。
Posted by: ゆうえん・こうじ | November 03, 2013 10:24 PM
5.5Vのスーパーキャパシタは内部抵抗がかなり大きいので放電時の電圧降下がかなりあります。
2.3-2.5Vのスーパーキャパシタは内部抵抗が割と少ないので電圧降下が押えられます。
安易なアイデアでは、2.5Vのスーパーキャパシタを6個直列に接続するという手があります。
但し、充電時の電流制限をかけておかないと突入電流が大きくて電源にダメージを与える可能性があります。
LENZのPower1は、一旦減圧して2.3V 1Fのスーパーキャパシタに充電し、昇圧して出力しているように思われます。
Posted by: 森井義博 | November 04, 2013 10:41 PM
ゆうえん・こうじさんのおっしゃる話を元に展開すると、
1)スーパーキャパを使う場合はLEDの電流制御には抵抗ではなく、低電流ダイオードを使うと光度に影響は少ない。
2)スーパーキャパを複数車輌で使うつもりなら電源を大容量(最大使用の10倍等)化するか、それに対応できる電圧制御機能を持った電源やシステム(車輌毎に順に電源を投入するなど)を用意する必要がある。ショートや感電の危険もある。これを用意できない場合はスーパーキャパの代わりに電池+昇圧回路に置き換える。
となります。
Posted by: Tak | November 05, 2013 10:29 AM