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ボールドウィンの解剖本

これはブラジルのボールドウィンのナローゲージ蒸機の組立図からおこした3Dイラストの本です。
実物構造がよくわかるので、模型のよい参考になります。
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ナローファンだけではなく、蒸機ファンにおすすめできるよい本だと思います。
著者はオーストラリアに住んでいるようですが、イギリスの出版社からの刊行です。
2年ぐらい前に初版がでたようですが、好評で品切れになり今回第二版が出ました。
なおこの著者は同じ3Dイラストで、タスマニアのK1ガーラットの本も出していますが、こちらは品切れのようです。
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詳細は
http://www.camdenmin.co.uk/products/anatomy-of-a-narrow-gauge-baldwin
定価が21.95英国ポンドで、送料が約8英国ポンドかかりました。

また同封された出版案内をみると、この出版社は英国でけむりプロのダージリン本英訳の小冊子つきで販売しているようです。日本の良書が世界でも通用するということですね。ピラポラ本や貝島本も世界中に紹介されるとよいなと思います。

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JRリニア・鉄道館に行ってみましたが・・

名古屋の近くで学会があったので、空き時間にJRリニア・鉄道館に行ってみました。
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やはり前評判通り大宮の鉄博よりレベルの低い施設ですね。
博物館ではなく鉄道をネタにしたアミューズメント施設でした。
自分として見るものは、蒸気動車と屋外に置かれた軽便機関車のカットモデルぐらいでした。
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でもなぜ(痛みやすい?)カットモデルを屋外に置くのでしょうね?
やはりJR東海は電車第一主義なのかな?
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大きな鉄道模型のレイアウトも車両以外のものは数台の車と熱気球?遊園地の観覧車などが動くだけでした。やたら大音量で駅の案内放送は流れていましたが・・・
ハンブルグのミニチュアワンダーランドなどと比べるとかなり見劣りがしました。人形や街中の鉄道以外のものに動きがあるとやはりかなり印象がちがうと思いました。
他に見るべき展示物もなく、館内に30分もいないで出ました。
蒸気動車はじっくり見て写真も撮ったので、もう再訪はないと思います。

出口の脇の売店もミュージアムショップというより、新幹線キャラクターグッズショップですね。
別にキャラクターグッズを置いてもいいですが、展示物の解説書などがあまりにも貧弱なので・・・
最低展示物の絵はがきぐらいは揃えてほしいものです。

それからアクセスのあおなみ線もこの施設もスイカやパスモは使えるのに、イコカやピタパは使えないようです。リニアも10年ぐらいは名古屋止まりのようですしJR東海は東の方ばかり向いていて西の方は無視なのかな?また大宮も名古屋もJRではなく自社系列の第三セクターに乗らないと公共交通機関で行けないのは、私鉄の遊園地と同じ発想なのでしょうかね。

来年開館予定のJR西の京都鉄道博物館は、アミューズメント性を持たせるのは結構だとは思いますが、大宮と名古屋と同じ轍を踏まずに教育・研究施設としても恥ずかしくないような博物館にしてもらいたいものです。


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海外での買い物

今回のExpoNGでは模型の買い物は、ほとんどしませんでした。というか最近欧州にでかけても、あまり模型店に足を運ばなくなりました。中古やアンティークの模型がお好きな方は、一点もの探しに模型店に行かれるようですが、私の場合はそういうジャンルにはあまり興味がないし、模型店にいっても在庫があまりないので、わざわざ買い物目的で行くことはなくなりました。滞在しているホテルの近くに模型店があって、時間があればふらりとのぞいてみることはあります。
また欧州だと消費税が20%近くかかりますし、デパートや大規模小売店をのぞいては免税払い戻しの手続きのできる模型店も少ないし、その手続きをしても10万円程度以下なら免税払い戻しの手数料を引かれると10%も戻ってこないようです。それなら通販で頼めば、現地消費税が免税になるし、荷物も増えないので楽だということになります。消費税分で送料は出るかお釣りがかえってくることが多いです。また現地の店で買っても日本に送ってもらえば、別送品扱いにすると一回の旅行について20万円以下なら免税となります。(日本帰国時に空港税関で申告必要あり)米国の場合は郵便事情が悪い(紛失・抜き取り盗難がある)ので、書留小包か国際宅配便を使わないと店が送ってくれないので送料が高くつきますが、欧州は郵便事情がよいので普通の航空小包で送って大丈夫なので送料も安いです。もちろん国際宅配便をつかえば、2,3日で着きますので、日本の模型店に通販頼むのとほぼ納期は同じです。

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ベイヤー・ピーコックの本

以前Udさんの魔宮にお邪魔したときに書棚で見つけた本です。
そのときからずっと欲しかったのですが、先月AbeBooksのセールで50ポンドが20%オフの40ポンドで出ていたのでやっと購入しました。
今回のExpoNGの戦利品ではないですよ!
一応ExpoNGで古本屋さんのブースものぞいてみましたが、この本は見かけませんでした。
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本の中身はピーコック社の歴史と年代別の機関車の写真ということで文字の方が多いですが、
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このような魅力的な機関車の写真も一杯載っていました。
ゴロゴロしながら眺めるにはよい本でした。

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ExpoNG 雑感

 先日とりあえずレポート書きましたが、もう少し日本の軽便祭や以前参加した米国のNNGC(National Narrow Gauge Convention)と比較して、感想を追加しておきます。

1.車両は工作が中心
 アメリカと違って車両は展示も販売も完成品(RTR)は少なくキット組み立てや完成品加工・下回り利用が主体のようです。売っているキットも真鍮エッチングのみのもありますが、ホワイトメタルやロスト、プラなど複合素材?のものが多かったような印象でした。またショップで、キットだけではなくパーツ類の販売も目立ちました。私も持参した英国型サドルタンクのキットは売れましたが、完成品は売れませんでした。アルモデルのキットは結構売れていたようです。
 とにかく英国のナローモデラーは工作を楽しむ方が多いようです。
 またコンさんが書かれていたように樹木などのシナリー用品ショップは少なかったです。ストラクチャー材料やキットは売っていますが、NNGCのような樹木専門店というのはなかったです。

2.スケールは様々、でもゲージは規格化されたものを使っている。
 16.5mmゲージを走る車両でも、1/55(プロトタイプは3フィートゲージ)とか1/34(同じく2フィートないし600mmゲージ)などメインラインのモデルにはない中途半端な?スケールの模型がいくつかありました。逆にOOn2(4mmスケール 1/76)の2フィートゲージの8mmゲージとかいう、規格化されたスケールを基準にした中途半端なゲージの模型は見かけませんでした。OOn3の12mmゲージはありましたが、これもHOmの利用です。

3.カプラーはフック式で米国型以外はケディーは見かけませんでしたが、自動開放やDUなど高度な入れ換え運転をやっていたブースも多かったです。物理的に下から押し上げる開放ランプやマグネットを使ったものなどもありました。

4.車載サウンドはほとんどなし
 日本の軽便祭と違って車載サウンド、特に蒸機では見かけませんでした。おかげで会場は静かでした(*^-^)。

5.NNGCとは違って会場展示のみで、クリニック(教育講演)やレイアウトツアー(個人宅のレイアウトを開放して見せる)はなし

 どちらかというとNNGCより日本の軽便祭に近い感じでした。ただもう一度ExpoNGにいきたいかときかれるとビミョーなところですね。とはいってもExpoNGは例年ハロウィーンの週の土曜日に開催されるようなので、この週は保存鉄道も蒸機を動かすところが多く、ExpoNG参加と保存鉄道訪問を兼ねる旅行ならわざわざ英国まで出かける価値はありそうに思いました。

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鉄道模型運転用12V昇圧電源

以前乾電池ボックスに組み込んだ12V電源を製作しましたが、今度はスマホ用のリチウムイオンバッテリーパックから昇圧する電源ユニットをつくりました。
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といっても秋月電子のDC昇圧回路キットデジタル電圧計をアクリルケースの中に仕込んだだけです。
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バッテリーパックのUSB端子から出力された5.5Vがこのユニットで13.1Vに昇圧されて、コントローラーに流れます。
右のコントローラはDf氏にいただいたハンディコントローラーの基板を自分でケースに組み込んだものです。入力は13.1Vで電圧制御回路による電圧降下が1.1Vあることがわかります。
ノートパソコン用に12V出力端子をもったバッテリーパックも市販されていますが、高価で大きいので、鉄道模型運転用にこんな電源ユニットを作ってみました。
なおこの電源ユニットは、可変抵抗を回すことによって24Vまで出力可能ですが、電圧は増幅するが電力まで増やすわけではないので、出力電流は小さくなります。といっても12V出力時で0.6Aぐらいまでは出るようなのでちょっと運転するときには十分だと思います。


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Didcot の Trojan

今回の英国行きで一番見たかった機関車はDidcot Railway Centerの Trojanです。
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なぜかというと、この機関車は私の大好きな機関車トーマスにでてくる緑色のBタンク パーシーのプロトタイプといわれていることと、国鉄1030形とおなじメーカー英国Avonside社で製造されており、製造番号も6番違いなので、ほぼ同じスペックで作られているだろうということです。Trojanが1897年製で製造番号が1386 1030形が1898年製で製造番号が1391 です。
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なお1030形は中越鉄道が輸入して、阿波鉄道経由で国鉄籍に入っていますが、国鉄時代はサイドタンクになっていますが、メーカー出荷時にはサドルタンクだったという謎の機関車なのです。詳細は機関車史研究会の「エイヴォンサイドの機関車」P23-25をご覧ください。ヤフオクの写真に出ている組立図が1030形です。
1030形も模型の製作予定には入っています。そこで上記の本に組立図は載っていますが、やはり実際にスタイルの似た機関車をみてイメージをつかんでおきたかったのです。
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Didcot Railway Center は、旧グレートウェスタン鉄道の車両を中心に保存している鉄道博物館です。ロンドンのパディントン駅からオックスフォード行きの快速に乗ると一時間弱でもより駅のDidcot Parkway駅に着くので便利です。Didcot Parkway駅では駅構内の地下道から直結です。ヒースロー空港からは電車でも、Readingまでの空港リムジンバスと電車を乗り継いでも一時間半ぐらいで行けます。

追記
1030についてはクラーケンさんがサイトで詳細な解説をされていました。あわせてごらんください。

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ロンドンのExpoNG(軽便祭)に行ってきました

K大先生やK兄、Sさん、HさんとロンドンのExpoNG=ロンドンの軽便祭に出かけてきました。
初日はロンドンに夜着いて、2日目ははブルーベル鉄道に出かけました。私は6年ぶり二度目の訪問です。
一昨年に、EastGrinsteadまで再?開通したので今はロンドン・ビクトリア駅から直通電車で一時間弱で行けるようになり便利になりました。
今回乗った列車は0-4-4の緑色のタンクロコが牽引していました。何度見てもサザングリーンは綺麗な色ですね。
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ブルーベル鉄道の素晴らしいのは、蒸気機関車だけの車両保存だけではなく、建築物の保存、駅のスタッフなども当時の制服姿というように、鉄道の全てが復元保存されており、まさに古典鉄道のテーマパークというところです。まるでイギリスのレイアウトの中に実際いるような感じでした。私のような明治・大正時代の鉄道をプロトタイプに模型をやっているものには、車両だけではなくストラクチャーや鉄道の雰囲気が非常に参考になります。

3日目はいよいよExpoNGです。会場はロンドン郊外の市営総合スポーツセンターのようなところ。この中の体育館が会場です。さつき会館時代の日本の軽便祭と同じように、業者さんとアマチュアの出展者のブースが混在しています。出展者はイギリスだけではなく、フランスやオランダ、スイスからの出展者もありまました。われわれの日本グループも机三つに展開しました。Sさんは日本からレイアウトを持参、K兄はいつもどおりの銀座軽便倶楽部のお仕事です。私とK大先生は車両を展示しました。
10時の開場5分前の準備中の様子です。
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展示の詳細は他のレポートも多いので省略いたしますが、印象に残ったものを書いてみます。
1/34 16.5mmゲージの模型ははじめてみました。よい大きさだと思いました。
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このレイアウトでは、フック型のカプラーですが、DUもやっていたのは感心しました。
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カプラーといえば、米国型以外はケーディーはほとんどなく、フック型カプラーでしたが自動連結・開放をデモしているレイアウトがおおく見られました。

レイアウトは展示用に作られたレイアウトが大半で、移動出来るホームレイアウトを持ち込んでというのはなかったようでした。
また同じレイアウトでも、イギリスとフランスの出展者のものでは色調が違うのはおもしろいと感じました。上がイギリス、下がフランスです
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業者さんもたくさん出展していましたが、少しパーツを買ったぐらいであまり買い物はしませんでした。キットも現物を見ていくつか欲しいものはあったのですが、衝動買いすると罪庫化する可能性が高いし、会場で買っても空港で還付手続きが簡単には出来ないので止めました。(日本から通販で頼むと、20%の消費税が免除になるので、その分で送料は出ることが多いです)ただ杉山模型のマレーのプロトタイプが掲載されているレビュー誌のバックナンバー77号が入手できたのが幸運でした。

4日目はもう帰国ですが、ヒースロー空港に行って荷物を預けてから、Didcot Railway Centreを訪問しました。ここはグレートウェスタンの保存車両が中心です。
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ここでは、是非見たかった一両のロコがあったのですが、それについてはまた後日書きます。
当日は霧が深かったのですが、ここに訪問した時だけは綺麗に晴れました。

濃霧のため帰りの飛行機は2時間近い遅れとなりましたが、グループ全員無事帰国しました。

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