4030 レストア(1) サンドドームの新製
先日ネットオークションで入手したトビーの4030形のレストアをすることにしました。
このモデルは、1970年代に発売されたのでもう40年以上前の製品です。
あの当時としては出色の出来だったと思いますが、現状では見劣りする部分もあるので少し修正加工をすることにしました。
モーターは付属していなかったので、アルモーターVを取り付けました。
この缶モーターは背が低いので、キャブの窓からモーターが見えないので感じがよいし、スローがよく効きます。
製品オリジナルのスチームドームは、プレスの本体と挽物のキャップの組合せでよい格好をしていますが、サンドドームは小さくて少しアンバランスです。ドームが小さいので実物以上に鈍重で大きなロコのような印象となっています。金田さんの形式図をあたってみると、直径が7.5mm高さが8.5mmです、製品のプレス製ドームは、直径が6.8mm高さが7.8mmとひとまわり小さくなっています。
ちょうどエコ−の小型機用丸型スチームドーム1755が、直径7.8mm高さ9mmと適当な大きさだったので、頭部を削り直して使うことにしました。最近はドームの裾を削り出すのが面倒なので、ロスト製や挽物+プレス製の適当なドームのパーツがあればその頭部を削り直して使い横着することが多くなりました。
オリジナルのスチームドームが直径はスケールどおり10mmですが、高さが約0.5mm高かったので、サンドドームもバランスを考えて高さは8.7mmとしました。
頭部の切削加工は旋盤でおこないましたが、まずドームの中心に孔を開けてネジを切ります。
なおこのドームは、直径が12-14mm程度のボイラーようなので、バイスで丸棒を当てて締めて、裾の調整をしました。急にバイスを締めると裾が割れるのでゆっくり締め上げます。
次に真鍮丸棒からヤトイを作ります。5mm径の真鍮丸棒の先を2mm径に削ってダイスでネジを切ります。
これに加工したドームをねじ込んで、頭部のカーブを削りなおします。頭部を削るときには旋盤のバイトは使わず、ヤスリを使ったドリルレースで削ります。
ドームの交換前(上)と交換後(下)です。かなりイメージが変わったと思います。
オリジナルは砂撒き管元栓をドームの裾をプレスで表現していますが、現在では見劣りがするのでロストパーツを取り付けます。
Comments
なるほど、だいぶ感じが変わりますね。参考にさせていただきます!ブレーキシューはどうされますか。この製品についているプラ製のシューはネジ穴がすぐに切れてしまいます。
Posted by: Mogul | May 04, 2016 08:53 AM
金田さんの本では、4030は1320のCからDへの延長型(いわゆるストレッチバージョン)と書かれており、シリンダー径も同じであまり大きな機関車ではなかったようですが、トビーの製品はサンドドームが小さく、機関車模型単独でみるとかなり大きな機関車のような印象をうけるので、今回ドームは作り直しました。
ブレーキシューは、オリジナルは形態・耐久性とも気に入らないので作り直します。ところで書物の写真をみると第3動輪のみは、ブレーキシューのハンガーが見えますが、それ以外の動輪ではよく見えないです。一説によるとハンガーは動輪間が狭いので動輪の内側と台枠のあいだにあったということらしいですが、どうでしょうか?
Posted by: ゆうえん・こうじ | May 04, 2016 09:25 AM