模型をつくるときどんな図面を描きますか?
皆さんは模型を作るときに図面をどこまで描かれますか?
ディティールまで詳細に図面に描きこむという方もおられますし、形式図程度の図面しか描かないという方もおられるようです。
工学系で職業訓練として製図などの基礎教育を受けている人は、図面をみれば完成したときの状態が頭に浮かぶらしいので、「図面の通り作ればできる」ということになるようです。私はそういう教育・訓練を受けていないので、図面を見ても完成した状態が頭に浮かんできません。実際に作ってみなければわからないので、図面をいくらきっちり描いても、模型製作が目的なら時間の浪費のような気がしています。学生のときスケッチの教育は受けたし、仕事上スケッチすることが少なくはないので、備忘録として絵やフリーハンドの図を描くことはありますが、すべてを図面として描くことはありません。
機芸社の特集シリーズ「蒸機を作る」に平野和幸さんと久保田富弘さんの対談記事が載っています。久保田さんは「形式図程度の図面は描くが、ドームや煙突などは削りながら形をみていく」といわれているのに対し、平野さんは「ドームのRやパイピングの曲がりまで図面に描いてそのとおりに作る」といわれています。久保田さんはプロの写真家だったので、写真をみればそれが形として模型の三次元イメージにつながったのだと思います。やはり図面を描いてイメージをつくる機械屋の平野さんとは模型製作へのアプローチが違うのだと思いました。とはいっても久保田さんも走行性能のために精度が必要な下回りはきっちり図面を描くといわれています。
自分はどちらかというと久保田派で、最近は金田茂裕さんや近藤一郎さんの形式図と片野正巳さんのスケールイラストをパソコン上で切り貼りして形式図程度の図面を作って、それを印刷してメモを書き込みながら作っていくことが多いです。みなさんはいかがでしょうか?
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