« 軽井沢によってきました | Main | ミニダックス(6) 動輪(続) »

模型をつくるときどんな図面を描きますか?

皆さんは模型を作るときに図面をどこまで描かれますか?
 ディティールまで詳細に図面に描きこむという方もおられますし、形式図程度の図面しか描かないという方もおられるようです。
 工学系で職業訓練として製図などの基礎教育を受けている人は、図面をみれば完成したときの状態が頭に浮かぶらしいので、「図面の通り作ればできる」ということになるようです。私はそういう教育・訓練を受けていないので、図面を見ても完成した状態が頭に浮かんできません。実際に作ってみなければわからないので、図面をいくらきっちり描いても、模型製作が目的なら時間の浪費のような気がしています。学生のときスケッチの教育は受けたし、仕事上スケッチすることが少なくはないので、備忘録として絵やフリーハンドの図を描くことはありますが、すべてを図面として描くことはありません。
 機芸社の特集シリーズ「蒸機を作る」に平野和幸さんと久保田富弘さんの対談記事が載っています。久保田さんは「形式図程度の図面は描くが、ドームや煙突などは削りながら形をみていく」といわれているのに対し、平野さんは「ドームのRやパイピングの曲がりまで図面に描いてそのとおりに作る」といわれています。久保田さんはプロの写真家だったので、写真をみればそれが形として模型の三次元イメージにつながったのだと思います。やはり図面を描いてイメージをつくる機械屋の平野さんとは模型製作へのアプローチが違うのだと思いました。とはいっても久保田さんも走行性能のために精度が必要な下回りはきっちり図面を描くといわれています。
 自分はどちらかというと久保田派で、最近は金田茂裕さんや近藤一郎さんの形式図と片野正巳さんのスケールイラストをパソコン上で切り貼りして形式図程度の図面を作って、それを印刷してメモを書き込みながら作っていくことが多いです。みなさんはいかがでしょうか?

|

« 軽井沢によってきました | Main | ミニダックス(6) 動輪(続) »

Comments

僕は一応機械屋の端くれで、仕事はほぼ40年図面書きをしていました。
その反動もあってか、隠居後はあまり細かい図まで書く気がしません。
最近はネットでも外観図などは手に入りますから、それを元に動力機構の納まりを確認する程度の図で済ませてしまうことが多いです。
外観図などが手に入らず、写真などから設計する場合はある程度の外観図は書きますが、その場合でも細かいディテールまでは書きません。

Posted by: ozu | October 29, 2019 09:01 AM

図面というほどのものではないのですが、ノートを作って部品ごとにフリーハンドで寸法を書くようにしています。きれいな図面を書いてみたい気持ちはあるのですが、とても無理。

Posted by: Mogul | October 29, 2019 09:02 AM

興味ある記事でしたので、ひとこと。

中学生の頃、「陸蒸気からひかりまで」を毎日眺めながら、車両作りを妄想していました。
当時の真似をして描いたイラスト、図が残っていますが、実車の知識が乏しく完全に描けたものほとんどありません。
 それなりに図面、機械加工の教育を受けましたが、手書きの時代、スタイルブックを参考に模型を作るくらいで図面を描いた覚えがありません。
だからか当時の自作機関車は不具合箇所も多く、力技、辻褄あわせで作っていたところもあります。
 鉄道現場=>図面(イラスト)作図という職についたこと、気軽にパソコンで図面が描ける時代ようになったこともあり、
この20年ほどはCADで描くことが模型製作より面白くなった時期があります。
年齢を経て、実車の知識が増えたのもあるでしょう。
 実寸で外観を描き、スケールダウンした寸法を修正しながら模型図を描くことなり、模型製作の精度は多少向上していると感じています。
よく「CADで細かい図面描いても、加工でき(作れ)ないだろう」とご指摘をうけることがあります。
スケールダウンした段階で、寸法の調整もしますが、機械加工においてはその寸法を工具刃物を前提に加工することが多いです。
 個々個人によって永年慣れた手法、工具によって工作され満足されているので、価値観が異なるのでしょう。
結果的にある程度満足できる成果が出れば、どの方法でもよいと思っています。
多くの方とお話をしていて、早く若いときに知っていたら、もう少し良い成果が出せたと感じることがあります。
60歳をすぎて、他人さまの技術を真似てもできないことが多く、いまだ自身でできる程度を探っています。

Posted by: みつる | October 29, 2019 09:21 AM

自由型模型図画工作ばかりなので、ほぼフリーハンドの寸法入り3面図とたまにさらにイメージを検討したい時にはアイソメラフスケッチです。板パーツは3面図を横目で見ながらケガき、他の部品は文字通りのスカルプティングです。スケールモデルを作られている方から見たらまさに子供の粘土細工ですね。

Posted by: skt | October 30, 2019 11:37 AM

 まず、形式図程度のものを描いて、駆動装置の収まり、上下分割、上下の留め方などを決めます。各ブロック又はパーツ、例えばフレーム、ロッド類、シリンダーブロック、ボイラー、キャブなどの製作直前にその詳細図を描いて、部品図に落とします。
 工作機械を導入してからはCADで段取り図を作成するようになりました。例えばフライスでロッドを切削する場合、作業中に部品図からXY座標の計算をしなけらばならず、間違いのもとですが、XY座標を示す段取り図を作っておけば、それに基づいて単純に作業するだけなのでミスが少なくなります。
 図面ではないですが、リベットを直線状に数多く打つ場合はexcelで座標列を作り、それに基づいて作業します。

Posted by: Yuki | October 30, 2019 10:26 PM

こんにちは。
現在、初めての自作に挑戦しています。
コテコテの事務屋ゆえ、CADなんてもっての他、小学生の時の三角定規を引っ張り出して方眼用紙に最低限の図面を書き込んでやっています。とにかく暗中模索の状態で完成させる目処は全く無いですが、やれるところまではやりたいと思っています。
でも、やっぱり、自作って、楽しいですね!
コメントされている皆さんの色々なやり方も大変参考になりました。
私にとっては実に旬ネタ、ありがとうございました。

Posted by: 愛犬クマ | October 31, 2019 10:07 PM

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



« 軽井沢によってきました | Main | ミニダックス(6) 動輪(続) »