あおのさんがブログに書かれているように、このキットでは、リターンクランクの孔間隔が2.5mmで動輪のクランク半径と同じになっています。そのため、キットのとおり組んだのでは、ロッキングレバーとリターンクランクとの接続点が車軸中央になってしまい、ロッキングレバーが上下運動せず、コッペル弁の特徴の「米つきバッタ」のようなガイドレバーの上下運動が楽しめなくなってしまいます。実物は動輪中央を通り越した反対側にピンがあるので、クランクピンとは180度逆位相で偏心しているようです。ワルシャート式のリターンクランクのように横にずらせば、ロッキングレバーの動きはでますが、それだとクランクピンとは90度の位相差となりますので面白くありません。
またキットのリターンクランクは小さなラグ板?様のパーツですが、実物写真をよくみると ワルシャート式のリターンクランクのような結構ごついクランクがついているようです。というわけでリターンクランクは、作り直すことにしました。
ところでリターンクランクのロッギングレバーのピンを動輪中心からどのくらい偏心させようか悩んでいます。スケールからみると±0.5mmぐらいだと思うのですが、模型ではクランク半径が大きいことや 模型ではスチーブンソン式のバルブロッドと同じく少し過大気味に動かした方が見映えがするので、0.6-0.7mmぐらいにしようかと思っています。
なおYouTubeで検索していると、シーライオンさんが1/80ナローでコッペル弁を可動化したロコの動画がありました。
https://www.youtube.com/watch?v=W0q1-NLAtuE
1/20追記
金田さんのコッペル本の巻末についている20HP住友金属No3の1/15の組立図を参考にすると偏心は、せいぜい0.2-0.3mmぐらいのようです。模型で少し過大に動かすにしても、0.4-0.5mm以内が妥当なようです。
1/28追記
この記事内容がわかりにくいと指摘受けましたので、模式図を書いてみました。赤がキットオリジナルのクランク(孔間隔2.5mm) 青が新製したクランク(1/25の記事参照 孔間隔3.0mm) 赤い円がロッギングクランク下端の偏心回転円です。
キットの説明図のまま車軸中心部にクランクとロッギングレバーの関節を設置すると、ロッギングレバー下端が回転しません。少し傾けると偏心して回転します。
また動輪につくクランクをリターンクランクと書いてしまいましたが、リターンクランクというのはワルシャート式のクランクの名称で、コッペル弁のは正式には単なるクランクCrankです。失礼しました。

not to scale
似たような動きが出ればよいということで、簡単に済まされるならコンさんが書かれているようにこのクランクを傾ければそれでもよいと思います。ただ私はそのあたりこだわってしまうんです。
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