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ウィーンで製造されたラック式ナローゲージ機関車

railtruckさんがツイッターで、ネットから世界中の機関車の紹介をされていますが、そのなかで最近ガツンときたのが、この760mmゲージのボスニア・ヘルツェゴビナの林鉄のラック機関車

202111121200

図は、英国のエンジニア誌に掲載されたもので、modelengineeringwebsite.comからの引用です

オーストリアのウィーン機関車工場Lokomotivfabrik Floridsdorfで製造された機関車で、オーストリア型の美しさにあふれていると思います。なお同社は、オーストリア・ハンガリー帝国で唯一 アブト式の製造ライセンスを持っていたそうです。

機関車の動輪径は800mmで、C型のホイルベースは2340mmのようです。

ちょっと簡単な図面も引いてみましたが、1/87では小さすぎて、1/80-75ぐらいが模型としては適当なようです。1/64ぐらいが大きさがよいようにも思われ、Sn30で12mmゲージというのも考えられますが、そういうスケールの模型は雑誌やネットでも見たことありません。あまり独自のスケールの機関車つくっても、列車に仕上げるには困るので、1/75 9mmゲージあたりが現実的な選択枝かもしれません。とはいっても内側のラック歯車車輪まで動かそうとするとOn30ぐらいにしないと厳しいですね。あるいは内側台枠にして16番化しても格好が良さそうです。

作りたい機関車は山ほど出てくるのですが、あと何両できるかと考えると・・・・

なお旧ユーゴスラビアのバルカン半島は、オーストリア・ハンガリー帝国の大きな木材産地となっていたようで、林鉄が発達していたようです。旧東側で、壁が崩れた後も戦争が続いたのであまり詳細がわかりませんでしたが、最近はVoieLibre誌などでも実物の紹介記事が載るようになってきました。

11/13追記

オリジナルへの某氏のツィートで、ウィキペディアにボスニア・ヘルツェゴビナ国有鉄道IIIc5形蒸気機関車 として情報が掲載されていることがわかりました。末期の形態ですが、図面もリンクされています

正面図もあるので以外にキャブ幅が広いことがわかります。これなら模型でアウトサイドフレームの厚みで幅が拡がってもまとめやすいです。

ラック式の駆動装置の図もありますが、これを模型化するのは1/76-87程度のの小スケールではむずかしそうですし、アウトサイドフレームも板台枠なので 作り込んでも隠れてしまいますね。

ドイツ語のwikiはこちら

また保存車両がザルツブルグ郊外の鉄道博物館にあるようです。これは一度現物を見に行きたいですね。とってもいつのことになるのか・・・

11/16追記

この機関車が走っていたのは森林鉄道ではなく、サラエボからクロアチアのアドリア海の港町に至る亜幹線のようです。

12/2追記

ボスニアのナローゲージ鉄道には、このメーカーとクラウスのリンツ工場が主に機関車を供給していたようですが、前述の特許の関係で、アブト式はこのメーカーの専売特許だったようです。クラウスはクローゼ式などの特殊な機関車も供給していました。

 

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