高効率ギアボックス(6) モーター特性を考える
I田さんのブログで、モーターの特性についてわかりやすく解説されていますが、もう少し単純化して自分の理解のために書いてみたいと思います。
モーターにかかる電圧が一定(定電圧制御)であれば、負荷(トルク)と回転数の関係は、無負荷回転速度Kmaxと停止時最大トルクTmaxを結んだ赤色の直線となります。というわけで黄色矢印の分だけ負荷が増えると回転数が緑矢印の分だけ下がって速度が落ちます
ところが無負荷回転数が高く、最大トルクの小さなモーターでは赤色の傾きが急になるので、上の図と同じだけ負荷が増えても回転数の低下が大きくなります。
というわけで私が6200につかったコアレスモーターは 無負荷回転数が高く 最大トルクが小さいので同じだけ負荷が増えても、回転数の低下が大きいということになります。
この高効率ギアはギア比が小さいので、それが顕在化することになります。
この理屈でおかしな点があればご指摘お願いします。
もちろんI田さんご指摘のように、慣性が大きくて走行抵抗の少ないトレーラーを牽かせれば、曲線や勾配といった負荷がかかっても速度変化は小さくなることが期待できます。実際に走行抵抗の少ない速度測定車のみ牽かせると速度変化は小さくなりますが、電車のように固定編成でなければすべての車両に走行低減化加工おこなうのは現実的には難しいと思います。やはり私の作例のように無負荷回転数が高く、最大トルクが小さいモーターでは電子回路で回転数制御するしかないと思います。DCCデコーダーを搭載してCV値を変化させて、加減速度の調整とPID制御のパラメーターをいじることで、線路負荷による速度変化の少ない走行ができるようにやってみたいと思います。
それでうまくいかなければ、機関車に小型モーター積むのは諦めて、テンダーモーターに戻してSE15搭載を考えます。
Comments
ギア比が小さくて回転数を下げるために電圧を落とした場合、S-Tカーブ(回転数ートルクの曲線:ほぼ直線)は電圧にほぼ比例して下がります。
同じ負荷がかかった場合、電圧が高い時と同じだけ回転数が減るのですが、負荷が小さい時の回転数と負荷が大きい時の回転数の比は大きくなり、見た目は負荷に対する回転数の変動がより大きく見えるのだと思います。
Posted by: 森井義博 | June 26, 2022 11:05 PM