« June 2022 | Main | August 2022 »

ピーコックの豪州型モーガルをつくる(3)フレームとサイドロッド

フレームはt0.8の真鍮板を二枚半田で貼り合わせて、加工しました。外形を整形した後で加熱して二枚に戻します。それをアダチのネジつき主台枠スペーサーで仮組みしました。

ロッドはt0.6の洋白板から切り出しました。ロッド孔は、ロッドピン+0.1-0.2mmぐらいにするのが通例ですが、私は+0.05mmぐらいから回転時の引っかかり見ながら少しずつ拡げていきます。最初から大きめに0.2mmぐらいのガタしてもよいのですが、加工時の誤差もあるので少しずつ拡げていく方法に固執しています。ただ調整に2時間弱かかりました。

動輪は、もう40年以上前に購入したトビーの4030用φ13扇形バランスウェイトつきです。今回はタイヤを銀色に光らせたいので、虎の子罪庫パーツを引っ張り出してきました。このパーツは軸箱が入っていないので一旦分解して、KKC配給品のオイルレスメタル角型軸箱を入れて再組み立てしました。最初は珊瑚ののφ13.2動輪使おうかと思ったのですが、黒色タイヤなので止めました。

20220801-0-13-27

| | Comments (0)

7750形の改修(2) サウンド・走行の調整

7750は同じモーターとギアボックスを使ったので7850と同調するはずだったのですが、スローで力も弱いので??と思っていました。

よく調べてみるとフライホイールが、バックプレートにつけたパーツの裏側に出ていた足に当たっていました。これを切り取ると2両の足並みはほぼ揃いました。組み上げてみるとブラインドになるところなので、文字通り盲点でした。

あとテンダーのドローバーピンが短過ぎて外れやすかったので、旋盤で挽き出して新製しました。

20220724-22-27-15

20220724-22-28-45

サウンド関連では、動輪コンタクトのブラシがギアボックス一体型だったので新製しました。コンタクトは40年前に作った側面型接点の自作品です。今回はブラシのみ新製しました。コンタクトの回路には0.1μFの積層セラミックコンデンサーを入れました(純正は0.047μFのコンデンサーです)
20220724-22-26-25

機関車側のサウンド回路の接点は以前はネジ止めしていましたが、脱着が面倒なので、IC用丸ピンのソケットをハンダ付けした板をネジ止めして、これに電線の先にはんだ付けしたものを差し込むようにしました。

今回7850と7750の2両のサウンド走行調整をしましたが、コンタクトブラシの新製もありましたが、低速でスムースに走ってかつブラスト音の音飛びがなくなるまで半日がかりの作業となりました。これならコンタクト式よりDCCのBEMFによる速度検出でのブラスト音疑似同調が遙かに楽で、それでいいのかと思ってしまいましたが、過去のSL1/PFM方式の機関車をすべてDCCに改造する時間も経済的な余裕もないので、このまま既存の車両は、手直ししながら使い続けようと思っています。

| | Comments (0)

SL-1の蓋をあける

もうレガシーなシステムとなってしまいましたが、天賞堂から発売されていたSL-1というアナログサウンドシステムがあります。

20220723-22-37-00

仕組みはDCCサウンドのように車内に音源を持つのではなく、コントローラーに音源が内蔵されており、レールに走行用の直流と音声電流を流して、車内のスピーカーから音をだすというものです。機関車の速度は動輪に取り付けたカムでレールに流れる信号電流をショートさせて動輪の回転を検知して、ブラスト音を同期して発生させる仕掛けです。

現在はもう天賞堂からも発売されていませんが、DCCサウンドが普及する前は蒸機のサウンドではこのシステムがピカイチだったので、採用されていた方も多いと思います。私も40-20年ぐらい前に作った機関車はこのシステムを搭載していました。一時はDCCサウンドへの全面切替も考えましたが、載せ替えの工作時間とサウンドデコーダーの費用を考えると非現実的なので、そのまま使っています。

今回このサウンドシステムを搭載した7750と7850を再調整するために2年ぶり?ぐらいに引っ張り出してきましたが、メインボリュームがガリガリになっていて雑音が入ります。接点復活剤を使用しても完全には改善しないので思い切ってボリューム自体を交換しました。ただボリュームの軸の形状が違うので、もとのツマミが使えなくなりました。安価な黒色のツマミ使ったため高級感?はなくなりましたが、回転位置の視認性はよくなりました。

そのとき中を開けましたので、画像でご覧にいれます。

20220723-22-41-14

操作パネル裏側の基板です。

中央より左側が走行電源と動輪回転検出回路、右側が汽笛などの効果音発生回路と思われます。

DCCサウンドのようにメモリに編集した実物音が入っているのではなく、発振回路でつくった疑似音を合成しています。

左上の銀色のボリュームが今回交換したメインボリュームです。

20220723-22-39-28

本体の中はガラガラで、中央に電源トランスが鎮座し、右側には大きな電解コンデンサーが見えます。

最近のコンパクトなスイッチング電源を見慣れていると、いかにも昭和を感じさせる構成です。

20220724-9-09-17

本体の上に乗っているのはオプションのリバーブユニットです。中にスプリングリバーブとアンプが入っています。これは山間に響く汽笛音を演出するためのエコー装置と謳われていますが、電子音で合成した汽笛などの音に倍音を加えることにより実感的な音に近づけるというのが、本当の目的だと思います。これをつけないとこのシステムで合成される汽笛やドラフト音は味気ない音になってしまいます。オプションではなく、標準装備で内蔵した方がよかったと思います。

この装置も購入後40年近く経過していますが、使用頻度が少なかったため、高品質の日本製のコンデンサーなどを使っていることもあって、今回交換したボリューム以外に特にガタはきていません。とはいってもほぼ毎日使われているH御大のところの同型機は満身創痍で何度も入院を繰り返しているようです。もう生みの親の天賞堂は面倒みてくれないので、電気に詳しい某氏が何度も蘇生させたそうです。

この方式のサウンドを発売しているメーカーはないようなので、今後のことを考えて、互換機を開発しています。もう10年ぐらい前に互換機つくられたAOさんに教えていただいて、数年前から取りかかっているのですが、電気の素人なので何度も壁に当たってあまりすすんでいません。ただサウンド発生部を高機能なDCCサウンドデコーダーを利用することにより何とか実現の目処が立ちました。また実用レベルになったらご報告します。

 

 

| | Comments (0)

FireHD8でDSair2を操作する

 先週のアマゾンのプライムセールで、Fire HD8 を通常価格の半額¥4,990で買いました。8インチのAndroidタブレットに、USB-Cの5V電源アダプターがついて五千円しないのでお買い得だったと思います。ただ使用目的は、Amazonの買い物やビデオで使うのではなく、DSair2の操作端末です。
標準装備のsilkブラウザでも、追加インストールしたchromeブラウザーでも作動するようです。
また 同時に購入したUSB-CのOTGアダプターを使うとUSBミニスロットル も作動し、リアルつまみでスピードコントロールできました。

20220718-13-08-12

なおchromeブラウザーのインストールは、このサイトを参考にしました

 

| | Comments (0)

7750形の改修(1) モーター交換 

約40年前につくった7750形ですが、久しぶりに出して走らせてみると、走行がスムースではなく、モーターの磁力低下のため?速度が遅くなってしまったようなのでモーターを交換することにしました。

20220714-9-04-50

珊瑚のM0.2 1:60ギアを使っていましたが、このギアは耐久性に問題があるので、珊瑚のA8用のギア(M0.3 1:28)とギアボックスに交換して、モーターも7850と同じマクソンの13mm径20mm長のコアレスモーターに交換しました。フライホイールはIMON製品HOE020を使いました。

20220716-18-28-45

これで走行性能が揃ったので、7850形製作時、といっても20年前、の目論見どおり 重連が可能になりました。

PFM/SL1サウンドシステム用接点の改修はまだ未完です。

それからドローバーなどの接点部分で黒メッキした部分の表面が酸化したようになり、接触不良となっていましたので、磨き出しました。やっぱり接点には黒メッキは見映えはよいですが、経年変化などを考えると電気接点に使うには問題がありそうです。

☆7/17追記

77507850

千曲鉄道の山線を7850と7750の重連で走行しました。

 

 

| | Comments (0)

満鉄は何故米国の技術で運営されたのか?

ちょっと模型とは関係ない歴史の話です。

 ロシアとウクライナが戦争していることもあって、日露戦争からロシア革命あたりの時代に興味が出てきて、その時代についての本を読んだり、映画などをよく見ています。
 自分たちの世代は高校の日本史の授業は日露戦争の前あたりで時間切れ終了になっていたので、そのあたりの知識は希薄です。日露戦争も日本海海戦でバルチック艦隊を壊滅させて、遼東半島を占領して、日本が勝ったという程度の知識しかありません。それも司馬遼太郎の「坂の上の雲」あたりからの知識です。
 実際は日本は初期戦闘では勝っていますが、財政状態はボロボロで、もう戦費がなくて戦争継続が不可能な状態だったようです。あのまま戦争が続いていれば、第二次大戦のように最後は国力のある大国ロシアに巻きかえされて、日本は戦争に負けて北海道はロシア領になったかもしれないし、朝鮮半島の利権は失なっていたかもしれないというのが事実のようです。ただロシアも国内で専制王政に対する不満が高まり、民主化・社会主義運動が盛んになり革命がおきそうになって、極東での戦争継続が困難になったので、米国のルーズベルト大統領が仲介してポーツマスで和平となり終戦となったらしいです。
 そのとき、米国の鉄道王ハリマンが、日本の戦争負債を面倒をみるので、日本がロシアから手に入れた鉄道利権、東清鉄道南満州支線、後の満鉄をよこせという提案があったそうです。さすがにその申し出は断ったようですが、戦後処理や満州経営のための資金融資で米国の協力を得るために、その鉄道の車両は米国から調達するという協定をルーズベルトと結んだのが、満鉄が米国式の車両が主力になった契機のようです。とは言ってても日露戦争で日本に政治・財政で協力した英国も黙っておらず大使館が動いたが、満鉄には僅かな両数の蒸機を押し込むことができただけのようです。
 何故満鉄が米国技術で運営されたか疑問に思っていましたが、こういう政治的な歴史背景があるようです。寒冷地の鉄道運営に米国がノウハウをもっていたという技術的な理由ではなさそうです。

 また日露戦争開戦準備のため莫大な外貨が必要になり、高給をとっていた明治のお雇い外国人に給与を払う余裕が国家予算になくなってしまったようです。また帰国した留学生で指導者となる人材が育ったこともあり、日露開戦前に明治のお雇い外国人は解雇されたようです。東大でラフカディオハーン(小泉八雲)が解雇されて、留学から帰った夏目漱石がその後任になった話が有名です。鉄道でも官鉄神戸工場にいたリチャード・フランシス・トレビシックが日露戦争前に帰国したのも、おそらく日露戦争が関係しているのではないかと思います。もう高給が払えないということで辞められたのでしょうか。

 

| | Comments (0)

C型基板サイズのコントローラー

ツイッターには写真載せましたが、ブログには書いていなかったので追加します。

DSシールド2コントローラーを DSシールド2を使わずにarduinoもUnoではなくNanoを使って、秋月のC型基板二枚(二段重)に押し込んだ小型コントローラーです、回路はDSシールド2コントローラーと同じです。手のひらに載せて操作できます。

20220709-1-11-03

| | Comments (0)

DesktopStation 製品の系譜図

同じクラブのIB氏よりDCCコントローラーのDesktopStation 製品や それを参考に作ったノラ版の位置づけがわかりにくいといわれたので、シェーマにしてみました

Desktopstation_lineup_20220709182701

この図はクリックで拡大します。

私のノラ版(同等コピー品だと)

DShacX やミント缶と同じ一体型コントローラーが  DSシールド2コントローラ  C型基板コントローラー

テンキーボードコントローラーが ハードウェアによるDesktop stationソフトの機能限定版

USBテンキーボードコントローラーが USBスロットルと同じ機能となります。

 

DSair2は、wifiSDカードを抜けば DS2シールドと同じ有線USB接続の機能もありますが、わかりにくくなるので単純化してあります。

 

 

 

 

| | Comments (0)

BEMF制御と低速運転

BEMFというのは、モーターの逆起電力のことす。直流のマグネットモーターの軸を回すと発電機になり電圧が発生します。これがBEMFです。回転しているモーターへの電気を一時オフにして、その時慣性で回っているモーターが発電する電圧を測定して、これでモーターの回転数を計測して、フィードバック制御をするのが、BEMF制御です。

DCCデコーダーではこの機能が搭載されているものが多いです。ただしモーターの回転数が低いときには、この制御を使うとかえって回転にムラがでてしまうらしいです。

以前作ったCテンダーでは、BEMF制御をかけるとかえって低速での運転が不安定になるので、BEMF制御はオフにしています。

モーターが低回転になると回転ムラがでるのはこの制御の特性らしく、各DCCデコーダーメーカーが工夫して低速部での不安定に対応しているそうです。

Cテンダーはひと昔前のMRCのサウンドデコーダーを積んでいるので、低速域でのBEMFの特性変化の機能はないようです。

ESUのLokSound 5では、低速部分のBEMFフィードバック制御の強度を別途設定できるようにしてこの問題を回避しているようです。マニュアルを読むとCV52で低速制御の範囲を決めてCV51でBEMFフィードバックのパラメーターを変えて、CV56でもBEMFフィードバック制御の強度を設定するようです。ただ自分自身まだCV51とCV56の使い分けがよく理解できていません。

ESUのLokSound 5では、BEMF制御の自動設定機能があるので、こちらを使われる方も多いようです。CV54=0にして、F!ボタンをおすとCV51-55が自動的に設定されるようです。






 

 

 

 

| | Comments (0)

「汽車のえほん」小研究2

エンジニールなどの作者である漫画家の池田邦彦さんが、機関車トーマスの原作となったオルドリー牧師の「汽車のえほん」に登場するロコのプロトタイプとなったロコの、その背景になる史実や実物の構造について書かれた本の続編です。今回も紙の書籍ではなく、アマゾンkindleの電子書籍のみとしての出版です。


今回は緑色のBタンク パーシーについての章もありますが、これもプロトタイプとなったAvonside製のタンクロコについても書かれています。最初の京浜間開業時に輸入された1B機関車6,7号機やサイドタンクに改造されてしまった1030形についての記述もあります。

正統派機関車研究書ではありませんが、汽車好きの方にはお勧めしたい一冊です。

なお「汽車のえほん」小研究の二冊は、Amazon Kindleで、Unlimitedの対象なので、Amazon会員の方はKindleに加入すれば読めます。これまでKindleに加入したことがなければ、キャンペーンで1-3ヶ月の無料購読もできますので一度ごらんになってはいかがでしょうか?

2_20220708002201

 

 

| | Comments (0)

高効率ギアボックス(7) 犬に馬車を牽かせる

dda40x さんが開発された高効率ギアシステムですが、今回の私の6200への搭載例=HO/16番の小型車両への小型モーターを使った搭載は、開発者が意図された使用法では全くの適応外「犬に馬車を牽かせるようなもの」で全くモーターの特性(無負荷回転数が高く最大トルクが弱い)がこのシステムには不適応であるという結論になります。

開発者が「こういう使い方は、そろそろ止めていただきたい」といわれるのももっともなことだと思います。最低でもSH15ぐらいのモーターが搭載できる蒸機でないとあの高効率ギアシステムの真価は発揮できないと思います。この高効率ギアシステムを小型モーターを使って、小型機関車に搭載しようと計画しておられる方がおられるなら、考え直された方がよいと私も思います。

とはいっても最近ブログに発表されたKM氏の同じトビーの6200形改造作例では、IMONミニモーターを使って、ペーパー客車を4,5両牽いて快走するという成果が得られており、このギアシステムの伝動効率が高効率であるなら、同じように小型モーターを使っても「走行抵抗の変化に対する速度応答」を改善すれば、同等の走行性が得られるのではないかと考えました。

モーターの特性についてもう少し考えてみたいと思います。

1_20220707000201

モーターにかかる電圧が一定であれば、その特性はその電圧での無負荷最大回転数と停止するときの最大トルクを結ぶ直線であらわせる。車両が曲線や勾配に入って走行抵抗が大きくなったときは、その回転数は低下する。上の模式図で、赤い矢印の分だけ負荷が増加すると、最大回転数が高く、最大トルクの小さいモーター(緑色の特性曲線)は大きく(緑色の両矢印)回転数が低下するが、最大回転数が低く、最大トルクの大きいモーター(青色の特性曲線)では(青色の両矢印)あまり回転数は低下しません。

これがまさに、小型モーターを搭載した私の作例と米国型などの大型機に適性のあった大きなコアレスモーターを搭載した場合との違いになります。後者は走行抵抗が変化しても速度はあまり変化しないが、前者は大きく変化することになります。

2_20220707000201

走行抵抗が増加しても、速度をそのままに保つためには電圧をあげれば、最大回転数と最大トルクを結んだ直線(黒点線)は、最大定格電圧の最大回転数と最大トルクを結んだ直線(オレンジ実線)までは平行に移動増加していくので対応できます。
回転数-トルク直線の電圧による変化についてはI田氏のブログのグラフがわかりやすいので参照してください。
それを手動で操作しようとすると、「スロットルを握ったまま列車から目を離せない」状態となってしまいます。

その電圧調整操作が自動でできないかというと、モーター回転数を検知して、自動的に電圧を変化させて速度制御するようにすれば可能です。そういう仕組みで一番導入が簡単なのは、DCCデコーダーに搭載されているBEMF(モーター逆起電圧)を使ってモーター回転数を検知して回転数を制御するシステムです。

本来の物理現象を電子的に補償して動作特性を変化させるのは、この高効率ギアシステムの開発者の意図とは異なっているようです。しかし前述のように同等のモーターで従来のギアシステムを使って走らすことのできる列車なら、「走行抵抗の変化への速度応答」の問題を解決すれば、むしろ良好な走行性が得られるのではないかと考えて、回転数制御機能のついたDCCデコーダーを使って、もう少し実験してみようと思います。

手綱さばきが巧妙で一任できる「回転数制御機能のついたDCCデコーダー」という御者を馬車に乗せて、小馬でもそれなりの馬車が牽けるかどうか試してみたいと思います。

| | Comments (0)

京都で運転会

京都でHOJCの運転会があったので参加してきました。

20220703-15-42-04

スイス型Cタンクが、KSさんが組まれたワールド工芸のホキ2500 11両+車掌車を牽いて快走しました。カプラーの変換のため、片方のカプラーをフック式からIMONカプラーに交換したBEMO貨車改造の控え車を機関車の次に連結しています。

高効率ギアをつけたトビーの6200をYMさんのマルチゲージレイアウトの430Rのエンドレスで走らせましたが、カーブでは減速するという走りぶりでした。

ただこの結果は、この高効率ギアの有用性を否定するものではないと思います。この機関車のように小型のあまりトルクの強くないモーターを電圧制御すると、走行抵抗によって速度が大きく変化しますが、電子的にモーターの回転数を制御すれば、小型モーターでも伝動系が高効率なので十分な列車を牽ける可能性があると思います。BEMFによるフィードバックでPDI制御のできるDCCデコーダーを積んで、PID制御のパラメーターを変えて試してみようと思います。何事も実験が大事だと思います。

森井さんのダイナモメーターカー(牽引力測定車)が、実際に走行してデータとっているのも見せてもらいました。データは結構ノイズが多いようです、といっても測定器などの電子回路のノイズではなく、フォースゲージやその取付板、実物に車両全体の重量と慣性が小さいための物理的なノイズです。物理的な共振現象も起きているようでした。サンプリングしたデータはそのままでは使えずノイズ除去処理が必要なようです。ノイズを牽引力測定車は製作途上なので参考になりました。

| | Comments (0)

旋盤の手回しハンドルをつくる

旋盤の主軸手回しハンドルを作りました。

製作法は、久島諦造さんの「ミニ旋盤をつかいこなす 応用編」に載っていますが、テーパー部分の切削が面倒そうなので、後回しになっていました。

時間があるときモノタロウのホームページをみているとイマオコーポレーションのコンパクト内径クランプが目に止まりました。本来は孔の開いた工作物をクランプするための道具です。メーカーの製品解説

これを使えば旋盤主軸の内側からクランプするタイプの手回しハンドルが簡単にできそうだと思いつくってみました。

20220702-21-57-00

20220702-22-39-48

長いネジの先端にこのクランプをはめて、後から締めナットで引っ張っています。ネジを締めると内径クランプが膨らんで主軸を内側からロックします。

ハンドルのツマミは鍋屋バイッテクのパーツです。

ML210に取り付けた状態です。

20220702-21-53-51

☆7/7追記

コンパクト内径クランプについてくる短い六角穴ボルトは抜いて、長いボルトに交換しました。
胴体は、φ15の真鍮丸棒の中央をφ5のドリルで孔を貫通して、主軸内に嵌まり込む部分を主軸内径のφ10.5に削って段付きにしています。
ハンドルは、3x15の真鍮フラットバーからの加工で、中央にφ5の孔を開けて、胴体をハンダ付けしています。念のため回転止めのピンを打っておきました。締めナットは、破損した延長エアホースの、廃品となった両端の止め金具から加工しました。中心にφ4孔をあけて、5mmネジを切りました 。

☆追記

メーカーのカタログみていたら PEPP10 拡張ピン (圧入タイプ) というのも目に止まりました。こちらの方がピンのテーパー角が小さいのできっちり固定できるのかもしれませんが、特殊なピンを使うので、今回の作例ように長ネジに交換というわけにも行かないし、価格もかなり高いので、私の使ったコンパクト内径クランプで十分な気がします。

☆7/19追記 寸法図追加 黄色い部分が今回製作した部分です

Photo_20220719230601 

 

 

| | Comments (0)

« June 2022 | Main | August 2022 »