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高機能パワーパック(1)

仕掛かりの高機能パワーパックに手を手をつけました。

KKC総会が終わり、続いてあった表の仕事の業界団体の年一度のイベントも終わったので一段落しました。そこでちょっと電子工作をすることにしました。

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以前からLT3081モジュールを使ったパワーパックを使用していましたが、それに定電流電源機能を付加したパワーパックを作ることにしました。

定電圧・電流電源装置は市販品があり、中華製なら一万円以下で買えますが、電圧・電流調節ツマミが微調整用で鉄道模型向きではないし、もちろん逆転スイッチもついていないので自作することにしました。

ちなみにJAMの低速コンテストは、市販の電源装置で運転するので、その電圧調整操作に難儀されたかたが多かったらしいですね。

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LT3081モジュールINA226モジュールともストロベリーリナックス製を使っています。

上面に操作つまみと極性逆転スイッチをつけました。左上に液晶モニターをつけます。手前の面に電源スイッチ、定電圧・定電流切替スイッチ、電流調整つまみ(粗調整+微調整用)をつけて、背面には出力の鉄道模型運転用の極性転換可能な端子(RCAジャック)と極性固定の端子(陸軍式端子)をつけました。

一日では完成せず今日できたのは、左半分の赤枠で囲った電源部分です。デジタル電圧電流計部分はこれから組込みます。

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ブレッドボード上では完成動作確認済です。今回はマイコンはSeeeduinoXIAOを使用し、ArduinoIDEでプログラムしました。

USB端子から、電圧・電流変化のログをとれるようにしています。

定電流機能は、LEDの抵抗値の決定や電解めっきなどの電源などに使おうと思っています。

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KKC総会に参加してきました

先日東京で、所属クラブKKCの年次総会が開かれましたので参加してきました。

「真鍮蒸機工作が鉄道模型の王道」というエコーチャンバー効果の効いたタコツボ的な空間ではありますが、自分にとっては心地よいイベントでした。このクラブは手を動かしているモデラーの集まりなので、皆さんの作品拝見しながら、どう作ったかや失敗談などざっくばらんに話が聞けるのが最大の楽しみです。

皆さんの素晴らしい作品が集結したのですが、ちょっと自分の気になったモデルについてご紹介させていただきます。

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Mさんのトビー6200はテンダーモーターを通常の機関車本体へのモーター搭載に改造し、テンダー内には、KATOのEF81用スピーカーユニットが収められていました。KATOサウンドボックスからBluetoothで音を飛ばす仕掛けです。テンダー上面はひらいており、ここにペーパーの上に石炭を捲いたものを載せるようになっています。写真には撮っていませんが、床板には孔が開いていてスイッチモジュールが顔を覗かしていて、そのUSB端子から充電するようになっていました。テンダーが金属製だとシールドのようになって電波が飛ばないのではないかと思いましたが、上蓋をペーパーにしているので全く問題ないそうです。

以前私が自作したワフ音源車も同じ仕掛けですが、充電がせいぜい一時間ぐらいしかもちません。KATOのこのユニットは数時間はもつとのことです。

なお会場で他の方とも話したのですが、このサウンド方式の弱点はリチウム充電池を使っているので、最低数ヶ月ごとに最低一回は充電しないとリチウム充電池が過放電をおこして、ダメになってしまうことです。携帯電話のように毎日充電していれば、過放電を気にすることはないのですが、模型車両のように年数回しか走らせないものだと、保守管理が少し厳しいように思いました。リチウム電池を消耗品と考えればよいのかもしれませんが、やはり電池搭載の方が良いのかもしれません。

またKATOのサウンドボックスは、同社の製品のプロトタイプのサウンドカードしか発売されないので、これも大きな制約です。サウンドカードの仕様も非公開なので自作も無理だし、サードパーティーからの製品の販売も期待できそうにありません。

「犬に馬車を牽かせる」ようなものと物議をかもしだした自分の高効率ギアを搭載した6200に、Tさんの作られた慣性増大車を連結して、急に逆転させて空転させるのもやってみました。なおモーターは最初の8mmコアレスモーターでは力不足で、10mm角のSE10に交換してあります。慣性増大車は拡大写真を撮り忘れました。自分はこの手のイベントに行くと夢中になって写真を撮り忘れることが多いようです。

被写体が小さく、わかりにくい動画で申しわけありません。急に逆転すると空転しています。

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つぼみのBタンク改造(10)スライドバーをめっきする

真鍮角線で真鍮地肌色だったスライドバーをニッケルめっきして銀色にしました。

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こういう組み上げたあとの小さなパーツのめっきは、めっき工房でやっていたのですがもう少し簡単にできないか工夫してみました。
陽極(+)側はt0.2の真鍮板をU字形に曲げて綿棒を挟めるようにしたものです。但し陽極の電極が真鍮板ではマズイとおもったので、綿棒を挟む部分は被膜に電気導通性のある炭素塗料(ラッセン、トビカと同じようなもの)を厚塗りしています。綿棒をはめ込んで、先端の綿の部分にめっき工房のニッケルめっき液を垂らします。
陰極(-)はICクリップでこれをめっきする部位に挟みます。

電源は9Vの6P角型電池です。

これで綺麗にめっきできました。めっき工房の専用めっき道具を使わなくても大丈夫のようです。
こちらの方が小回りがきくし、専用のフェルト電極を買う必要もありません。めっき液も少量ですみます。

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フリーランス・モーガル(31) 前照灯 ガラスを入れる

この時代の蒸機の前照灯はレンズではなく、平面ガラスです。この平面ガラスを作るのは結局窓セルを丸ポンチで抜くしかないようです。

アマゾンでみると数種類出ています。日本製?の先端部のみ交換するものもありましたが、中華製の古典的な丸ポンチにしました。ただしアマゾンの製品評価欄をみると切れ味がイマイチという評価も多いようです。ドラゴンツールはひと手間かけないと使えないいうのは、よくわかっていますので、同じくアマゾンで売っていた、皮ポンチシャープナー(写真左端の円錐形状のツール)も一緒に購入して再研磨したところよく切れるようになりました。

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シャープナーは工具鋼の上に工業用ダイヤを接着してあるようです。まずお尻のすり鉢状になった穴からポンチを突っ込んで外刃を研磨して、次にポンチの先の孔に円錐形の尖った部分を差し込んで内刃を研磨します。

また窓セルを抜くのも、ハンマーで尻を叩いたり、ボール盤のチャックにくわえて押し切るのでは、抜いた丸板が歪んで一部が白くなってしまいました。結局カッティングマットの上で手で押さえて、押し切れる直前の状態までにして、最後は用手的にむしり取るのが一番綺麗にできることがわかりました。

また前照灯への装着は前照灯開口部の周囲に接着剤を薄く塗布して、マスキングテープに貼ったこの丸板を嵌めて、接着剤の硬化後マスキングテープを剥がすのが一番綺麗にできました。

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なおポンチには粘稠な防錆油が塗布されていましたので、ブレーキクリーナーで洗って、クレの556を吹いておきました。

 

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つぼみのBタンク改造(9)

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上回りでは手すりを追加しました。キャブサイドもハンドレールノブを使った豪華仕様?です。

シリンダー前面にはピストンロッドの孔が開いているので、エコーモデルのシリンダー前蓋パーツで蓋をしました。

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集電ブラシは、床下につけようかと思っていましたが、N師匠のブログをみてやはり手抜きは行けないと思い、床板に孔をあけて、床上に設置しました。φ0.3の燐青銅線を二本平行に動輪のタイヤ踏面にあてています。なおこのロコもDCCサウンド化する予定なので仮配線です。

ウォームギアの調整をするときに、二硫化モリブデンのグリスを塗ったら同じギアかと思うぐらい回転がスムースになりました。これまで小モジュールのギアが多かったためか、グリスの塗布前後であまり違いは感じなかったのですが、今回は違いました。

ウォームの噛み合わせは、少し隙間を空けるというのが常識ですが、二硫化モリブデングリスを塗るとほとんど隙間がなくてもスムースに回るし、音も出なくなりました。

 

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つぼみのBタンク改造(8) ウォームギア挿入 テンダーディール追加

あと某クラブの集会まで1wとなりましたので、お題のB型蒸機をすすめます。

まあ未塗装完成が関の山で、塗装までは無理です。DCCサウンド搭載できるかどうかというところです。

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モーターは、SE-15アルモデルの扁平缶モーターVにするか迷ったのですが、結局前者にしました。モーターアダプターを自作して床板に取り取り付けました。

ウォームギアは、SE-15は回転数が低いので1:30などを使うと速度が遅すぎるので、スパイクモデルの1:13 M0.5を使うことにしました。

このギアはヘリカルギアの軸径がφ3.0ですが 日昇のφ10.5動輪の車軸はφ2.5と細いので加工する必要がありました。ギアをφ3.0x2.0のパイプにはんだ付けして、これを旋盤のコレットチャックにくわえて、まず取付ボス部分を削り落した後、φ2.4のドリルで中ぐりして、最後にφ2.5のストレートリーマーを通して手回しで仕上げました。

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なおアルモデルの1:14はヘリカルギアの軸孔径がφ2で拡げる必要があり正確な拡大加工に自信がなかったので、採用しませんでした。やはり軸孔拡げるならヤトイを作って旋盤加工するべきなのでしょうね。

これを動輪の絶縁側車輪を抜いて、ギアを車軸にヌルッと押し込んで、ロックタイト631で固定しました。ウォームの方は軸孔がφ2.0でモーター軸にそのまま適合しましたので、ロックタイトで固定しました。今回は動輪は一軸しか抜かなかったので、位相合わせ治具は使わずに簡易法で位相を合わせました。

簡易(位相合わせ)法というのは、外した車輪を車軸に軽く押し込むだけにして。位相のあった動輪とロッドをつけて組み立てて、それを台枠にはめて、動輪を手で回します。前後進とも快調に回ったところでバイスで圧入固定しました。この簡易法B型やC型のロッド付き車両であれば、大体大丈夫です。メーカー出荷時に位相が少し狂っている動輪もあるようですし、位相合わせ治具もきっちり直角というわけでもないので、位相合わせ治具をつかうなら、一部の動輪だけではなく、一旦全部の動輪をバラして、すべてその治具を使って組み立た方が調子がよくなることが多いように私は思います。

 

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テンダーの台枠にはエコーの小型電機用軸箱を瞬着で貼りました。バネ吊りの形態にやや違和感ありますが、自由形なのでヨシ!とにしました。

テンダー上回りはドイツ型蒸機に見られるような少し幅が狭くて少し背の高い増炭囲いを仮置きしたら似合うようなので、取り付けることにしました。

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ドローバーはt0.5の真鍮板をチャンネルと組合せて作りました。

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チャンネル内にDCCの配線を通します。

機炭同極の永久連結です。

 

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面取りドリル

Bタンクのモーター取付アダプターを作るとき、皿モミする必要がありました。

太めのドリルで皿モミすればよいのですが、ドリルがビビったりして綺麗に仕上がらないことも多いと思います。

 

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何十年か前に買ってあった面取りドリルを、手動ボール盤につけて使ったら綺麗に皿モミできました。

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この道具今でも売っているようです。

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実物誌を買わない・読まない鉄道模型ファン

 今回TMS11月に載せていただいてた西大寺風ミキストの記事は、私からもお願いして、実物の写真(イマジネーションフォト?)を編集部で盛ってもらいました。
 そういう記事のスタイルの方が、製作意欲をかきたてられてよい、ガチガチの模型製作技法記事より楽しく読めててよいというご感想も多数いただきました。
 その一方で実物誌を買わない模型ファンにはよいが、実物誌にも買っている模型ファンはああいう実物写真は重複する(自分はその写真が掲載されている本を所蔵している)ので、それを掲載するスペースがあれば模型製作の内容をもう少し詳しく書くべきだをいうご意見もいただきました。
 また細部写真などと違って模型製作に直接役立たない実物誌には既に掲載されている写真は模型誌には無用というご意見があったので、実物誌を読まない鉄道模型ファンがどのくらいいるか知りたかったので、ツィッターの投票機能を使ってアンケートをとってみました。
 ツイッターの投票なので、母集団にバイアスはかかっているかもしれません。またツイッターの投票機能の制約で選択肢が最大4つなので、すべての意見を汲み上げているわけではないことおおことわりしておきます。
 毎月一誌でも模型誌・実物誌を定期購入していれば、購入いていることにしました。

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 一番多いのは模型誌も実物誌も不定期に買っているというグループです。どちらも買わないという選択肢はないので、その方が多いかもしれません。模型誌を定期的に買っている人は全体の1/4で、実物誌も定期的買っている人はその1/4のようです。ということは模型誌は毎月買っていても、実物誌を定期的には買わない・読まない模型ファンは、4人中3人と意外に多いということになります。


 今回は工作技法は概略と一部の重点のみ記載して、詳細は記事末のネットのリンクからネットでみてくださいというスタイルにしたのですが、これについてはやはり記事内で詳細に工作技法が読めるようにして欲しかったというご意見もおおかったです。ただそうすると限られた月刊誌の紙数のなかでは、書ける内容も量的な制約を受けるので十分記載できるともいえず、掲載できる記事数も減ると思うので、なんともいえないと思います。

 またネット上の情報はいつまでも読めるわけではないので、紙媒体で残した方がよいというご意見も多数いただきました。亡くなったモデラーの作品を保存収納する博物館が必要ということは、ずっといわれていますが、モデラーが発信したデジタル情報も保存する場所が必要だと思います。 

 

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ミント缶コントローラー五代目

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DesktopStationさんから、試作機モニターのご依頼がありましたので、DSmint=ミント缶コントローラー五代目を使ってみました。機能的には初代ミント缶コントローラーと同じですが、五代目は4桁のロングアドレスの車両も操作できます。

初代と同じく、ファンクションはF0,F1,F2の三つのみしか操作できず、CV値も書込はできるが読み出しはできないという、機能限定版です。

アドレスのなどの表示は、大きいLEDを使っているので、老眼があっても読み取りが楽です。

最近の円安で外国製のDCCコントローラーは高騰していますが、完成品が電源アダプターと合わせて購入しても一万円でお釣りがくる予定価格のようなので、とりあえずDCCを試したい方や運転用の二台目にはよいコントローラーだと思います。

※10/31の記事分割しました

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フリーランス・モーガル(30) 前照灯

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モーガルの前照灯には、 Amazonで購入した電線つきゴマ粒LEDを使いました。電圧2.8V~3.4V、電流15mA という規格のようで、1kΩの抵抗がついていました。その抵抗を直列につないで12Vをかけると明るすぎました。このLEDの順方向電圧降下をテスターで測ってみると2.6Vのようなので、(12-2.6)/1000=0.0094で、9mA の電流が流れていたようです。

昔の蒸機の前照灯はランプで、進行方向の線路を照らすというより大きな標識灯のようなものだったので今の電車の前照灯が比べものにならないぐらい暗かったようです。

手持ちの抵抗をいろいろつないでためしましたが、33KΩの抵抗をつないだときが一番感じがよくなったので、採用しました。デコーダーのライト出力の電圧は11Vだったので、(11-2.6)/33*1000=0.0003で、0.3mAしか電流は流れていないことになります。ほんのり明るくてよい感じになりました。最近のLEDは高輝度で、昔の車両の照明には明るすぎるので、かなり電流を絞って使った方が感じがよくなるようです。

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