自分の鉄道模型趣味にとっての原体験
この(鉄道)趣味は模型・実物に限らず、自らの原体験に引きずられるが常道
今月号のTMS(Nゲージ)コンペの講評に名取編集長が書かれています。
私は20歳頃から明治〜大正の古い時代の蒸機ばかり作ってきましたが、それはどうも蒸機は好きだが、どうも国鉄末期の制式蒸機は好きになれないというところからはじまったように思います。
最後の北海道での蒸機牽引の定期列車が走ったのが、まだ中3でしたから、それまでの時期に遠征をして日本全国の蒸機の撮り鉄をしていたわけではなく、旅行などの折に山陰線や関西線で蒸機を見た程度です。
というわけで現役時代の国鉄制式機はあまり見ていないので、16番国鉄蒸機のガニ股感というのがあまり気にならないようです。自分より5-10歳以上 年上の世代は、最後の蒸機機関車を求めて全国をまわって写真を撮ったモデラーさんも多いので16番国鉄蒸機のガニ股は感覚的に受け付けないという方も少なくないようです。
原体験といえば、こどものころから関西の標準軌私鉄電車を見て育ったので、ゲージの広さというのがあまり気になりません。サブロクの蒸機でも標準軌の線路の上を走れば16番の蒸機のようになりそうということで矛盾を感じないようです。大学生の時数回英国の保存鉄道を見に行けたので、そちらの印象の方が自分の原体験になっているのかもしれまえん。
また40歳前後で鉄道模型製作に復帰してからは、いわゆる撮り鉄はまったくしなくなり、模型の題材にするなら今走っているものや過去に自分が見たり乗ったりしたものにはこだわらなくなったように思います。
自分が実際に見たり乗ったりしたものにこだわらなければ、時代や国/地域を超えて、好きなプロトタイプを模型化して製作できるようになりました。また製作資料に関しても、機関車研究家の方々のご尽力やインターネットでの検索機能が大幅に上昇したことにより、かなり容易に入手できるようになったこともあると思います。
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