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9600(6) ギアボックス(続)

9600のウォームギアですが、逆回転可能なのでてっきり三条ギアだと思っていましたが、実は二条ギアでMさんに指摘されるまで気が付きませんでした。ギアボックス自体は一年以上前に作ってあったので、忘れていました。Mさんご指摘ありがとうございました。

モーターは中華コアレスですが、低電圧からかなりトルクが強いので、ローラー運転台上でも0.4Vぐらいから起動します。

0.5Vかけたときの回転状態です。

12vフルにかけると速すぎるので、最高速度は6Vぐらいが適当かと思います。2V以上電圧をかけると指で動輪を押さえても止まりません。

なおウォームギアには、dda40xさんご指南のように、二硫化モリブデンのグリスを塗布すると回転が滑らかになり起動電圧が下がりました。

現状の台枠に動輪つけただけの状態では押しても動きませんが、キットのウェイトを台枠に載せて押すと動くので、完成後は押しても動くのではないかと期待しています。

 



モーターとギアボックスの回転軸の接続にはdda40xさんの六角穴3Dナイロン製ジョイントを使わせてもらいました。このジョイントを使うにはモーターとギアボックスの回転軸につける六角形の中子を作るときエコーの1.4mmナットの中心ネジ孔を加工して拡げる必要があります。そのナットの孔を開けるとき保持するのが大変なので、保持する治具を作成しました。旋盤で真鍮丸棒から挽き出して、糸鋸でスリットを入れました。これをバイスにくわえて、ボール盤で孔を拡げました。

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※2/25追記

この2条ウォームギアとDさんの3条高効率ギアウォームギアの比較についてはもうすこし使い込んでから報告させていただきます。

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9600(5) ギアボックス

この9600には、逆回転可能な3条ウォームギアを取り付けることにしました。Dさんが作られた高性能ギアは、外径がφ14.0あり動輪径がφ15.5のこの機関車には大きすぎる*ようなので、Mさんのつくられたが外径φ11.4のギアを使うことにしました。ギアボックスは真鍮板と角材から自作し、ウォーム軸にはベアリング(1.5-4.0)、動輪軸にはオイルレスメタル(3.0-5.0)を入れてあります。モーターはφ17*25長の中華コアレスです。ギアボックスとモーターは一体化して吊り掛け式としました。

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ギアボックスとモーターは仮にシリコンチューブでつないでありますが、軸の延長アダプターを自作して、手前のDさんの3Dナイロン製六角ジョイントに交換します。

*Dさんのギアは、密閉ギアボックスで使用する仕様なので、ちょっとφ15.5の動輪では、ギアボックス下面蓋と線路の距離がシビアになります。I田さんはφ15.5の動輪でもギアボックス下面カバーを削れば線路には当たらないといわれますが、当社の基準では、レール上面とギアボックスやブレーキ装置などとのクリアランスを0.8mm以上としています。というのは意外に実際のレイアウトでは、ケーディーの解放ランプやら踏切の踏み板やら、線路面上0.5mm程度の障害物は多いように思います。そしてDさんのギアはオープンなギアボックスでの使用は禁止されています。そのため今回はDさんの提示されたギア使用のための諸条件を満たしませんので使用は見合わせました。

※2/22 追記

Mさんからいただいた逆回転可能なウォームギアは、三条ギアではなく二条ギアでした。ヘリカルギアの歯数は23枚なので、1/11.5の減速比ということになります。

 

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DSair2互換のサウンドシステム用wifiコントローラー

あおのさんのサウンドシステム3が、DSairの通信規格に準拠の通信方式となっています。そこでサウンドシステム3用wifiコントローラーDSair2もコントロールできるように機能拡張されていますので使ってみました。

これは中華製のESP32に液晶タッチパネルがついたオールインワン基板ESP32-2432S028R を利用されていますので、中華ネット通販で購入して、あおのさんが公開されているプロブラムをインストールしてみました。

先日試用したHMX社のコントローラーとは対照的なコンセプトのコントローラーです。

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このコントローラーのよいのは、DCCの車両IDごとに各ボタンの機能を設定表示できることです。特にサウンドデコーダーはメーカーごとにファンクションへの機能割り当てが違うので、中高年モデラーにとっては全て暗誦するのは困難なのでありがたい機能です。自分のwifiコントローラーを持参すれば、他人のDSairに接続して運転しても、ボタンに自分のロコの機能が表示されるのは便利です。アンチョコ見なくてすみます。

基板はオールインワンですが、速度用のボリュームは外付けになるので、ケースに収めようと思います。基板はカードサイズのようですが、外付けデバイスつけるとなるとちょうどよいおおきさのケースが手持ち罪庫になく物色中です。

DesktopStationさんが、DSair周りのコミュニケーション規格を公開されているので、こういったコンセプトの違った互換操作デバイスがいろいろ出てくるのは楽しいと思います。その中から自分の気に入ったモノを選択して遊べるのはよいですね。かつてのアップルのように、サードパーティつくられたモノや技術が本家に還元取り込まれて、好循環ができて輪が拡がっていくようになればよいと思います。

 

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9600(4) シリンダーブロック(続)

このキットのような構造のシリンダーブロック組立てるときは、前後板をハンダで仮止めして孔をあけて、その孔に真鍮線を突き刺して組立てます。真鍮線の位置は取付板に合わせています

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突き通した真鍮線の上に取付板を置いて、ハンダ付けします。このやり方だと直角治具などを使わなくても、正確にハンダで組み上げることがでできます。なお昔からよくあるシリンダーブロックを二重ネジで止めるのは嫌いなので、シリンダーブロックは、ボイラーを止める中心ネジ?の左右にネジ孔を開けて、その2本ネジで止めるように改造しています。

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シリンダー後蓋を取り付けロッドの当たりをみます。メインロッドをクロスヘッドに取り付けるのは、キットのカシメピンではなく、IMONのロッドピンで取り付けました。ただしクロスヘッドの厚みが厚いので、裏面のメインロッドが当たる部分を薄く削る必要がありました。

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オプションで売られていたロスト製先台車を仮付けして。カーブでの当たりをみましたが、550Rでも先輪がシリンダー前蓋に当たります。

キットのままだと600Rがギリギリ、余裕をみると700Rぐらいが通過可能な設計のようです。

直線専用機にするつもりはないので、飛び出す先台車の機構を組み込もうかと考えています。9600だとできれば450Rぐらい通したいと思います。シリンダー尻棒も可動式?にして取付できないか考え中です

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それからこのキットの先台車の心向棒長さは23mmですが、一軸先台車の心向棒の公式 b*(a+b)/(a+2b) a:先輪と第1動輪の距離 b:動輪の軸距離 に当てはめてみると 57*(31+57)/(31+2*57)=34.6となりますのでかなり短いようにも思いますが、キットの構造上これ以上長くするのは難しいです。

ただし第4動輪を無視すると 38*(31+38)/(31+2*38)=24.5 となりキットの値に近くなります。第1-3動輪は横動を殺して、第4動輪に横動を効かせるのがよいのかもしれません。

なおこの先台車公式は、むすこたかなしさんが数学的に証明されています

 

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9600(3)シリンダーブロック

このキットの完成作例を拝見すると少し腰高な印象を受けます。組立図とキット解説書図面を照合すると、ランニングボードが1mm高くなっています。そこで最初はランニングボードを1mm下げようかと思ったのですが、シンダー中心とピストンバルブ中心の間隔が0.5mm長くなっているので、0.5mm下げるに止めました。シリンダーブロック前後板の上面を0.5mm削りました。

またシリンダー前後蓋は、キットのオリジナルパーツではなく、ニワ製のロストパーツを使うことにしました。ところがニワのパーツは取付部が細いので、旋盤でスリーブを挽き出してそれを介して取り付けることにしました。シリンダーが、外径4.0x内径2.4 ピストンバルブが 外径3.0x内径2.0です。

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シリンダー前後板を新製して、シリンダー中心とバルブ中心の間隔をスケールどおりにすれば、ランボードの高さを下げることも可能です。ただそうなると空気弁の位置もずれるのでシリンダー側面の新製も必要になってきまし、合併テコの改造か新製も必要になってきます。

今回の9600キット製作では根治治療(キットのパーツは使わず、新製)は避けて、姑息治療(キットのパーツを改造して割り切ってつくる)に徹して組立てる方針でやってみようと思います。

 

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コッペルの0-8-0タンク(3)フレーム後部切断短縮

To cut, or not to cut, that is the question!

と大上段に振りかぶることでもないのですが、やはりオリジナルのD型蒸機動力ユニットのままではオーバーハングが大きく恰好が悪いので、悩み抜いた末に後部を切断しました。何とか2.2mmぐらい短縮できました。これで少し全体のプロポーションがよくなりました。動力ユニットも壊さずにすんだようです。相変わらず快調に走ります。

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DSair2用のwifiコントローラー slim版を試用する

HMX社から、DSair2用のwifiコントローラーminiが発売されていますが、発売予定の次期新製品slim版の先行試作品を試用させていただく機会を得たのでご報告します。機能的はmini版とほぼ同じらしいです。

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一番よいのは大きさが手のひらサイズで、片手でも使用可能なことです。スイッチがタクトスイッチなので、そのカチカチ操作感が、メンブレンスイッチとはかなり違いますが、これは好みの分かれるところだと思います。

操作でよいのは、ファンクション操作画面で、OLEDにファンクションのオンオフ状態が表示されることですが、これはF0-9,F10-19,F20-28と左下の青スイッチで画面を切り替えて操作する必要があります。

とはいってもF10以降は操作の頻度は減りますが、やはりせっかくのリアルスイッチなので、画面を見ずにブラインド操作のみで、ファンクションを簡単確実に切替えられる工夫が欲しいと思いました。

あとは、電池交換が裏のパネルを取り外す必要があるのが手間かなということです。

これであおのさんのサウンドシステムも操作できるはずですが、まだ試していません。<うまく作動しませんでした。原因究明中です(2.11追記)

DSair2をスマホやタブレットで操作すると、画面をみてタッチ操作しないといけないですが、こういうリアルスイッチボタン付きコントローラだとブラインド操作が可能なのが最大のメリットだと思います。

正規量産品の発売を期待したいと思います。

あと希望をいえば、DSair2への直接wifi接続だけでなく、DSair2へのwifi接続したタブレットやスマホに、キーボードとしてBluetooth接続できる機能もついていれば、より便利だろうと思いました。またスロットルはロータリーエンコーダーですが、ツマミの角度で速度絶対値操作できるボリューム・バージョンもあればよいと思いました。私はエンコーダーよりボリューム派です。

※2/28追記

あおのさんのサウンドシステム3が、V0.4.5でこのHMX社のコントローラーに対応されたようです。ソフトをバージョンアップして使わせていただくと、ごくまれに速度表示が<off>になることがありますが、コントロールに問題はないようです。

 

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9600(2)キャブに姑息治療を施す(続)

キャブの窓周囲の窓枠を貼りました。窓が少し大きめの感じとなりました。

厚みが0.25mmぐらいなので、ハンダ付けすると0.3mmぐらい飛び出していることになります。

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私は9600やC51などの窓枠はエッチングの表現では弱すぎると思うので、このぐらいの厚みがあった方が実感的かと思います。

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窓枠の作り方はいろいろあると思います。私は薄板を貼って抜くのが苦手なので、φ0.4の真鍮線を窓枠の形に曲げて、これを万力で押しつぶして窓枠にしています。厚みはt0.25ぐらいになるまで万力で押しつぶしています。欠点は継ぎ目が目立ちやすいことでしょうか。また治具を使っても折り曲げても万力でつぶすので、正確な寸法が出にくいです。余分に作って揃ったのを選んでいます。薄板切り出して中抜きすると正確な寸法は出ますが、加工に時間がかかるので、私の方法の方がてっとり早いと思います。

英国ではスクラッチ用にエッチング抜きの窓枠パーツが各種発売されているようで羨ましい限りです。

 

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9600(1)キャブに姑息治療を施す

クラブのお題がD型蒸機に決まって、コンさんが9550を計画しておられるわけでもないですが、私も作りかけというか、D型蒸機のロンビックイコライザーの試作で台枠だけ作りかけた サンゴの9600 二軸テンダーのキットがあったのを思い出しました。

このキットが罪庫化していた原因のひとつは、キャブの形態です。サンゴのSキャブは基本設計が、標準型のパーツを共用しているためか、キャブの形態がイマイチです。

本来なら根本治療で、キャブ全体をスクラッチで作り直すのがベストなのでしょうが、リベット打って折り曲げてと考えるとやる気が起きませんでした。姑息治療でキットのオリジナルパーツを使って何とかならないかとやってみました。

キットのパーツを9600の組み立て図にあててみると、前後方向が1mm短く、上下が1mm長くなっています。そのためかなりキャブが縦長になり全体の印象が違うのだと思います。組み立て図はクラーケンさんのブログに掲載されているものをダウンロードしました。この図を144dpiに変換して、プリントアウトするとちょうど1/80の寸法になります。

また窓の寸法が、9618以降の二つ窓タイプと同じなので、かなり感じが違います。そこで窓の寸法を水平方向を0.8mm拡幅してみました。前窓は前方に0.8mm 後窓は前方に0.2mm後方に0.6mm拡げました。垂直方向はボイラー中心が1mm上がっているが、キャブ床板とテンダー床板がほぼスケールどおりの高さなので、それをキャブの上下寸法で調整するという設計だろうと思います。標準型のキャブではあまり縦横比の変化が目立たなくてよかったようですが、Sキャブでは少し目立つように思います。人間の感覚は長さの絶対値に対してはあまり敏感ではありませんが、割合とかには敏感なので、こういう縦横比の違いも気になるようです。

キャブ下は1mm幅で切断しました。裾のSカーブはまだ未修正ですが、かなり感じがよくなったと思います。

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右が加工前、左が加工後です

窓枠の一部が欠損していますが、窓枠はエッチングの表現では弱く上に窓枠を貼り重ねるつもりだったので、その加工をすれば欠損部は見えなくなります。

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コッペルの0-8-0タンク(2)

アルモデルの猫屋線蒸機改造エッチング板のGとIを利用して、上回りをでっち上げました。

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このキットは、エッチング板を折り曲げて作るスケルトンベースの上に、パーツを貼り重ねる構造となっています。まずスケルトンを組んで全体の感じをみます。図面と現物のイメージが頭の中で一致しない、非工学系モデラーには、仮組みできるのは都合がよいです。

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ボイラーは猫屋線蒸機の11mm径では細いので、エコーモデルの煙室戸パーツに合わせて、12.5mm径に太くします。キットのボイラーはキャブ前の部分だけ利用しました。この上に自作のボイラーを貼り重ねる構造にします。

なおこのキット位置決め合わせのため、爪?活用されており非常に組みやすいです。ただ板から切り出す時どの部分必要かよく考えないと、誤って爪を切り落とすので要注意です。まあこのキット自体ジグソーパズルのようなものかもしれません。

 

 

 

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