TMS8月号 ベイヤー・ピーコック3200形 遺聞 を読んで
TMS8月号に石島治久さんの「ベイヤー・ピーコック3200形 遺聞」という記事が掲載されています。3200形は1C1ですが、マンチェスター科学産業博物館に、3200形の組み立て図とは別に機関車の先輪を省いて、フロントデッキを短くした仕様の図面が保管されている。3200形はC1として発注されたが、日本鉄道の要望で先輪が追加されて1C1になったらしいという経緯が、1/80の図面と一緒に載っています。
同時にドイツに発注された、3170形と3240形はともかく、石島さんのおっしゃるように3200形は先輪がない方が格好よいですね。英国本国の蒸機では、中小型機のC形やD形では先輪がないのが多いようです。
それに対して植民地などに輸出されたサブロク以下の狭軌の蒸気機関車は先輪付きが多いように思います。線路状態や軸重の関係でしょうか?南アフリカの機関車は二軸先台車が多いですね。
模型では先輪をつけると、カーブ通過でのシリンダーブロックとの当たりを避けるため先輪を前に出さざるをえないので、前端梁も1-2ミリ前に出でしまいます。そのためどうしてもデッキが広くなってしまい、少し間が抜けたような面構えとなります。7800形や7850形のように煙室が煙室サドルより前に突き出しているタイプはあまり印象はかわらないのですが、それ以外のシリンダーブロックと煙室カバーの前面が一致しているタイプの英国型は模型は実物から印象がチョッと変わってしまいます。
2120形(B6)が恰好良いのも先輪がないからかもしれないですね。9150形あたりも先輪をつけないで、デザインし直してみると少し引き締まるような気がします。<個人の感想です
(7/30追加)
石島さんの記事にもあるように、英国発注分はニールスン(ネルソン)社が辞退したため、全部ピーコックが受注したわけですが、もしニールスンが受注していたら、サイドタンク沈み鋲仕上げのまた違ったスタイルのロコが納入されていたのではないかと想像をめぐらすのも楽しいですね
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