9600 (48) 飛び出す先台車 逃げる可動尻棒
先台車はカーブで先輪がシリンダー前蓋に当たるのを避けるため、カーブに入って横に振れると前にせり出す「飛び出す先台車」にしました。今回は先台車に立てたピンがV字形の溝をスライドして前にせり出す機構としました。センターピンはU字形孔に加工しました。センターネジを緩めると外れます。
下図はHO ユニトラック最急曲線R370での先台車の状態です。先台車が前にせり出して、シリンダー前蓋とは接触せず、先輪に押されて尻棒が外側に曲がって逃げているのがおわかりいただけるかと思います。これで欧州製品のように急カーブの通過が可能となりました。といっても機炭間ドローバーの工夫が必要となりそうです。
※画像追加 2/1 尻棒受けの根元のディテールは追加予定
動作の様子を動画で示します
もちろん尻棒が先輪に当たってもショートしないように、尻棒はシリンダーブロックからは絶縁してあります。
下図のように絶縁ブッシュを組み合わせて作った絶縁体の台座に、ネジを切った真鍮パイプを埋込接着し、それにステンレスの細いパイプ(1.2X1.0φ)の中に、頭を落した1mmネジを接着したものをネジ込んで、コイルバネで押さえています。下の図をご覧いただければ、仕掛けがおわかりいただけるかと思います。
まだ実際のスムースな走りのためには、バネの線径と長さの調整検討が必要なようです。あまりバネが強いと先台車の動きが邪魔されますし、弱いと尻棒が頭を垂れてしまいます。
Not to Scale ※2/1 一部修正 下図追加
上から見た図です。シリンダー前蓋の尻棒が貫通している孔は外側に漏斗形に長孔にしています。先輪が内側から接触すると外側に逃げます。なおフロントデッキのステップに尻棒のお尻が当たるのを避けるため少し尻棒は短めにしています。
IMONの最近のHOJ蒸機製品(9600など)のように、シリンダー前蓋全体をシリンダーブロックから絶縁した方が、先輪と前蓋が当たってもショートしないし、可動尻棒の構造が簡単になったかもしれません。
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