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サウンドシステムでの蒸機のブラスト音について

 これまでの鉄道模型のサウンドシステムで蒸機のブラスト(排気)音というと 発車から停止まで機関車の走行スピードに応じて鳴るのが当然でした。
 先日クラーケンさんと話ししていて、日本の実物の蒸機は停止する前は絶気運転で惰行運転して、ブレーキをかけて停車するのが通常なので、停止する直前までブラスト音が鳴り続けるのはちょっと実物とは違うのではないかという話になりました。

 最近のDCCサウンドでは蒸機のブレーキ音も入っているので、ブレーキをかけてブレーキ音が鳴っている状態で、同時に勢いよくブラスト音がなっているのはおかしいという話になりました。
 停車前の絶気・惰行運転の間は、ブラスト音は消えて、レールの継ぎ目を車両が渡るジョイント音だけが聞こえて、ブレーキをかけるとブレーキ音が鳴って停車するのが実感的だという話になりました。

 とはいってもこういう音の鳴らせ方の仕掛けは、DCCでは、サウンドデコーダーの方に仕込んだ方がよいのか?コントローラー側に仕込んだ方がよいのかもちょっと考えモノです。
 PFM/SL1方式のアナログ蒸機サウンドでは、コントローラーに仕込むしかありません。まあそういう小細工しなくても、マニュアルでそういう操作するのが、通の楽しみという声も聞こえてきそうではありますが・・・

 今後こういう実感的な音の鳴り方ができるような、サウンドプログラムをSmileSoundデコーダーに仕込んでみようと思います。

 余談になるかもしれませんが、蒸機の排気音はブラスト音、ドラフト音という二つの言い方をされているようです。あまらぼ鍋屋町さんによればやはりブラスト音が正しいようで、わたしもそう思うので、このブログではブラスト音と書きます。

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図面で見る東京の構造物

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月刊誌「東京人」10月号は「図面で見る東京の構造物」の特集です。

巻頭はまず東京駅の駅舎と東京・新橋間の高架橋です。銀座線の地下トンネルも取り上げられています。

ものづくりの原点である図面から、設計者や技術者の思考の軌跡を読むという副題がつけられているとおり、図面だけではなくその背景なども語られています。

レイアウトファンというか、ストラクチャーに興味のある模型ファンには嬉しい一冊だと思います。

 

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9450(19) 上回り 床板をつくる

9450の床板を作りました。

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ベースはt0.2洋白板で、取付部の裏打ち板はt0.5真鍮板、縁取りは真鍮1.0mm角線を貼っています。洋白と真鍮では熱膨張率が違うので、ハンダ付けするときはクリップで固定していますが、どうしても反りが出るので、最後に手で曲がりを修正しました。

スプラッシャーカバーは、珊瑚模型のB6用ロストパーツを使いました。第2動輪はロストパーツを半分に切りました。一体物のロストパーツを使うと、板金パーツ組み立てと違って、半田付けする時に熱分解する恐れがないので、工作がはかどります。

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最初床板の幅は、31mmで設計していましたが、それではクロスヘッドが床板の縁取りに当たるので、32mmに設計変更して作りました。

シリンダーブロックカバーは、床板を抜いたときの廃材利用で作りました。

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上回りを乗せると全容がみえてきました。

KKC総会までは二ヶ月を切りましたが、この工作ペースで行けば何とか未塗装完成の状態で持参できそうです。

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9450(18) 上回り キャブ・サイドタンク(2)

 サイドタンクと一体化したキャブの設計ですが、ニールスンの7750は妻面の丸窓が小さいのが好きではないので、この機関車は7850のような大きな直径の丸窓にしたいと思いました。

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 上図は金田さんの図面集からの引用です。左から7850、7750単式、7750複式です。右端が今回の模型化図面です。

 7750や7850は1/80にすると車体幅は27mm前後となりますが、16番の模型ですのでシリンダーの出っ張り具合やメインロッドと床板の当たりなどから模型化設計して、キャブ幅30mm、ランボード幅31mmとしています。シリンダー中心間隔は25mm、ピストン棒を片側で0.5mm偏心させているので見かけ上24mmです。

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 7750複式の断面と模型化したキャブを重ねてみました。

 最初はこのロコもやはりペルペア火室にしようと思っていました。ところが丸窓を大きくしようとすると、火室にあたってしまうのです。ナスミスウィルソン製のロコは丸窓が小さいのが特徴のようですが、ニールソン製は1960の丸窓は大きいので、このメーカーのデザインの特徴というわけではなさそうです。7750では火室との干渉を避けるために丸窓の直径が小さくなったデザインになったと想像しました。というわけで今回のロコは窓のデザイン優先でストレートボイラーにすることにしました。

 なお7850に比べて7750はサイドタンクの高さが高いので、丸窓の位置は少し上にしています。

 ちなみに日本にきたピーコックのキャブ妻面の窓は角窓が多いですが、オーストラリアに行ったものは大きな丸窓が多いですね。

 

 

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サイドタンクの前端は裏面にPカッターで筋を入れて折り曲げました。

妻面の窓は内側にパイプを輪切りにした窓枠を入れるので大きめにしてあります。

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キャブ妻板のボイラーの欠き取りは最後は、真鍮パイプにペーパー巻き付けたもので仕上げています。今回はボイラー径がφ18なので、φ16のパイプに#400のペーパーを巻き付けています。ペーパーを一重ではなく多重巻きにして直径調整をするのがミソです。

☆9/15追記

キャブ窓は、φ6.0外径7.0のパイプを輪切りにしてはめこみます。内径はハンダ付け後もう少し拡げます。

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9450(17) 上回り キャブ・サイドタンク(1)

ロコ本体上回りの加工をはじめました。

キャブのヒサシのように細くて長い部位は、私の工作が手荒いのかもしれませんが、糸鋸での切断とヤスリ仕上げ中に歪めてしまうことも少なくなったので、真鍮板で裏打ハンダ付けしてから加工しています。切断線にあわせてハンダ付けしておけば、万力切りではないですが、糸鋸が誤って曲がって切り込むのも防げます。

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クラブの総会まであと二ヶ月となりましたが、何とか未塗装完成までには持ち込みたいと思います。間に合うのか??

 

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ケガキ線の見え方について

最近は老眼が進んだためか、真鍮板のケガキ線が見にくくなりました。やはりコンさんおすすめの青ニスを使った方が良いかとも思いましたが、ケガキ線を見る角度を変えてみるとよく見えることに気が付きました。

具体的には上から見下ろすとケガキ線は見にくくて、斜めから見るとよく見えます。

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そこでフロイス板(風呂椅子)の出番となりました。これを工作台の上に置いて、目線を変えるとよくケガキ線が見えました。

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また必然的に糸ノコを寝かして切ることになるので、切断の直線性もよくなったような気がします。

糸鋸での切断は荒い番手で寝かして切る派と細かい番手でノコを垂直に立てて切る派があるようですが、私は前者です。t0.3-0.5ぐらい切るときも00/000ぐらいの刃を使います。6/0あたりは、t0.2ぐらいの板の細かい窓抜き?をするときぐらいしか使いません。

なお私は万力切りはしません。糸鋸の弓を少し寝かして切れば 直線性には問題ないと感じています。

 

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ピッカフェルトの代用品

大阪のマッハ模型が閉店した後、オリジナル商品はIMONに引き継がれるらしいということを聞いたのですが、キサゲ刷毛やLPSオイルの小ボトルなどは引き継がれましたが、そのまま供給途絶になった商品も結構あります。

そのひとつがピッカフェルト(左下)です。

代用品がないかと思って探したのが、右下の極細目(0000番 #1500相当)のスティールウールです。これは台所などで使うのに比べて非常に細かい番手です。本来は木工で表面の塗装やステインを削り落とすために使われるようです。なおピッカフェルトは磁石にはくっつかないので、スティールウールではなさそうです。

先日アマゾンを見ていて、似たような感じがしたのが、真ん中下の「炭素繊維グラファイトフェルト」というものです。以前 井川さんにピッカフェルトは何かの工業用フィルターと聞いた覚えもがあるので、注文してみました。確かに少し触感は違いますが、これで擦るとピッカフェルトと同様の効果はあるようです。炭素繊維のフェルト?なので磁石にもひっつきません。

いったいピッカフェルトの正体はなにものなのでしょうか??

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☆追記

炭素繊維なので、ピッカフェルト同様に導電性があります。これをうまく使えば動輪クリーナーとかに使えそうです。

炭素繊維フェルトについてはこちらを参照(今回私がアマゾンから購入した製品ではないと思います)

☆追記(9/26)

このアマゾンで売っているグラファイトフェルトは繊維が短いようで、研磨していると細かい粉が落ちてきます。純正ピッカフェルトはもう少し炭素繊維が長いようです。

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9450(16) 飛び出す先台車

今日は朝からDCC音源車触っていたのですが、うまくいかなかったので、夕方から厄落とし?に手慣れた金属工作しました

9450の下回り、主台枠は96のパーツ利用、先台車も珊瑚96キットの先台車をロスト製に交換したのでその派生品です。

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今回は先輪はφ9.5です。KKC特注パーツ(クラブ内配布用)のピボット軸車輪の車軸を新製して使いました。

車軸はφ2.0の洋白棒から加工し、96用の先台車の車軸径をφ3.0に拡大加工して、車軸にはIMONのジャケット(段付きカラー)を軸箱代わりに入れています。

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先台車はカーブに入ると前に繰り出して、シリンダーブロックとの当たりを避ける いわゆる「飛び出す先台車」です。以前はリンク式の凝った構造にしていましたが、最近は一軸先台車の中心ピンを長孔にして、先台車に立てたピンが、主台枠につけたV字形溝の中をスライドする簡易式にしています。実用的にはこれでも十分です。

 

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