9450(26) 砂箱
英国の本線用蒸機はスチームドームだけがボイラー上にあり、砂箱はランボード上に載っているものが多いようです。2120形(B6)などはサンドドームもボイラー上にありますが、サンドドームがボイラー上にあるのは英国では小型機や産業用機に限られるような印象があります。
本機でもやはり砂箱はランボード上に置きたいと思いました。7850形では第1動輪のスプラッシャーと砂箱が一体になっていますが、本機では7750形のように砂箱を煙室サドルと第1動輪のスプラッシャーの間に設置しました。
7750の砂箱は実物の大きさでいうと一斗缶ぐらいの大きさです。本当にこれで撒き砂が足りていたのだろうか?と疑問に思いました。そこで南アのロコでは砂箱の後をボイラーとの当たりを避けるため欠き取って内側に拡張増量したものもあるので、そういう形状に仕上げました。英国本国の鉄道は線形がよくてあまり勾配もなく、撒き砂の使用量も少なくて済んだので、砂箱が小さかったのかもしれません。日本は線形がよくなくて勾配も多いので、ボイラー上にサンドドームをつける改造された機関車も多かったようです。とはいっても英国の植民地向けの機関車では小さい砂箱の機関車も多いです。使用される現地でサンドドームをボイラー上に取り付けてふたこぶらくだ改造されたのでしょうか?
砂箱は真鍮角材から削り出して丸棒で蓋をつけました。これは塗装後に接着剤で貼ります。
英国ヨークの鉄博に保存されている 実物の南アの機関車では、ランボード上の赤矢印で示した位置に箱形の砂箱がついています。
☆11/7追加
7750形の砂箱 メーカー組立図 (E714)より
英国製蒸気機関車図面集(鉄道資料保存会 1977)より引用
Comments
綺麗な工作ですね。球の部分はカップバーですか?
Posted by: コン | November 07, 2024 01:27 AM
今回はつかみ棒の頭の部分を使いました。
11/4の記事中の ハンドレールノブの一部は昔の頭の大きい既製品を久保田富弘さんの9150の記事のようにモーターツールで細く削った後、頭をカップバーで小さく削って再利用しました。
Posted by: ゆうえん・こうじ | November 07, 2024 10:40 AM