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プラ製縦羽目板有蓋車

中国のネット通販サイトAliexpressでHOの安い二軸貨車が、EveModelというブランドで売られているのを見つけました。送料込みで一両1600円前後という安値なので、試しにとりあえず一両取り寄せてみました。

一応パッケージにはHO(1/87)と書かれていますので。ドイツあたりの小型有蓋車がプロトタイプではないかと思います。そのため側扉上端脇には小さい明かり窓がついています。

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※以下の写真では側扉の手すりを切断しています

とれいん44号p58のワ17000 (以下ワと略記)の図面に載せてみるとだいたい同じ大きさです。

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車体長は74mm弱 ワは実物5766mm *72mm(1/80)

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車体幅は33mm弱 ワは2318mm *29.0(1/80)

バッファー間隔は20mmです.

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OOの英国形貨車と違ってプラットフォームが低いです。

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屋根までのレール面からの高さは42.3mmです。ワは3235mm *40.4mm

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日本型のワフと並べても違和感のない大きさです。

この製品はNEM362のカプラーポケットがついているので、上の写真ではオリジナルのフックタイプをケーディー#17に交換してみました。

一応ショートカプラーがついていますが、伸縮機構がボロなどで残念ながらそのままでは使えそうにありません。

少し日本型貨車とは違いますが、ちょっと手を加えるとなんちゃって日本型貨車にはなりそうです。

この手のワは両数がないと楽しくないです。

IORIさんとこからは精密な貨車キットも発売されていますが、多数組むのも大変です。

質より数ということで、ちょっと弄くってみようかと思います。追加注文してしまいました。

以下余談です

このとれいん44号の貨車の記事では「破目板」と書かれていますが「羽目板」が正しいみたいですね

またこの記事によると、日本では有蓋車のドアは引き違いになっていますが、ワ17000形のみが同じ方向に開くそうです。

☆追記

OOの英国形貨車モデルは日本型に改造出来そうなものも少なくないのですが、車輪が大きい(φ12)のとプラットホームが高いので、軸受まわりは自作せざるを得ませんでしたが、この貨車は軸受もそのまま使えそうです。

軸受にメタルは入っていませんが、車輪はよく転がります。もちろんKATOの2軸貨車ほどは転がりません

車輪はφ11.6 フランジ髙は0.8mm  厚さは2.8mm バックゲージは14.4mm いずれも実測値 なので 普通の線路やポイントで走りそうです。

中国から通販するときは、自分のクレジットカード番号を晒すのはやはり不安なので、 Paypal経由で決済しています。

津川洋行がNゲージで横羽目のワを発売しています。あれの1/80版がでればよいと思いますが・・・期待薄ですねぇ

IORIさんのとこからは、NEM362カプラーポケット用のリンクカプラーは製品化されているようですが、貨車はやはり自動開放、連結したいので今回は採用しません

 

 

 

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ピーコックの豪州型モーガルをつくる(24) テンダーにディテール追加

 テンダー後妻板にランプ掛けをつけました。下の2個はエコーモデルのロストワックスパーツ(前照灯1785) 上の1個は、t0.2 0.8mm幅の帯材を曲げました。テンダーの後端梁にはキット付属の真空ブレーキホースとエコーモデルの挽物パーツを加工したバッファーをつけました。

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この手の機関車は原型はテンダー上部に石炭仕切りはついていないようです。給水口蓋はキットのパーツです

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 テンダーのブレーキとブレーキロッドは、キットのパーツを素組みしました

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 テンダー下面はこのぐらいのディテールでよいと思っています。

 

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ピーコックの豪州型モーガルをつくる(23) ブレーキシュー

ブレーキシューは珊瑚の1/87 9600用ロストパーツを使いました。

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今回はブレーキ梁や引棒などは省略で、真鍮線でブレーキシューを保持する簡易仕様です。

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最近車両を裏返さないと見えない部分まで作り込む必要はないかと思っています。線路の上に載せて、覗き込める部分まで作ればそれで十分かと思うようになりました。

☆10/21追記

5500など日本のピーコック製蒸機はブレーキの引棒が真ん中一本のようですが、このモデルのプロトタイプであるオーストラリア向けのモーガルはネット上の画像をみているとブレーキ引棒が左右2本であるようにも見えます。まあ今回は簡略化しているのであまり気にすることもないのですが・・・

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ピーコックの豪州型モーガルをつくる(22)  キャブディテールを追加する

 バックプレートはウェイストの英国形用です、以前書いように四角い焚口はフライスで削り取って、エコーモデルの焚口戸つけました。

ボイラー上の蒸気分配箱とハンドブレーキもエコーモデルのロストパーツです。逆転テコはウィストのパーツです。

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これらのキャブ内のディテールは実物の考証に沿ったものではなく、覗いたときにそれらしく見えればよいレベルで市販のロストパーツ利用でデッチ上げています。

塗装後前妻に圧力計を貼ります。キャブ内の真空ブレーキ用エジェクターは省略です。

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中欧型蒸機の魅力

オーストリア=ハンガリー帝国で生産された機関車は、主に帝国の領土とその植民地向けに輸出されたため、日本にはほとんど輸入されず馴染みがありません。クラウス社がリンツに工場を持っていたため、クラウスの機関車でリンツ工場で製作されて日本に輸入されたものはあるようですが、それはドイツ製という認識で、オーストリア製とは思われていません。

オーストリアは、600年にわたるハプスブルグ家の統治で 皇帝フランツ・ヨゼーフが近代化を進めたため、19世紀末には芸術ではクリムト、医学ではフロイトなどが活躍する世界の文化の中心でもありましたが、科学・工学分野でも世界の最先端を走っており、1873年に万国博も開催されています。

首都ウィーンと帝国の各地を結ぶ鉄道網が整備され、その輸送力を確保するのために多くの機関車が製造され、ゲルスドルフなどの優秀な技術者も輩出し、高性能な機関車が数多く生まれています。

第一世界大戦後、ハプスブルグ帝国は崩壊し、小国オーストリアの首都になってしまうと工業力も低下してしまったようです。隣国ドイツのように輸出産業としての機関車工業も発展はしなかったようですし、ナチス政権によりドイツに併合されてユダヤ人が迫害されると、科学技術の担い手の少なくない人々は逃散してしまったようです。第二次大戦後は旧ハプスブルグ領の大半は、鉄のカーテンの向こう側にいってしまい、物流の要衝の地位も失ってしまいました。

日本では、東欧が旧ソ連の衛星国、社会主義国時代であった時代に製造された機関車とあわせて、東欧型と十把一絡げにして扱われることが多いようですが、第二次世界大戦までにウィーンやブダペストなどで製造された機関車は中欧型蒸機として扱うべきだと私は思います。

また当時は帝国にあったハンガリー・ブタペストのガンツ社は、大阪(関西)鉄道にガンツ式の蒸気動車を輸出しています。

日本に馴染みがないので、評価されていませんが、中欧形蒸機は性能も造形も一級品であり精緻な機械美を持っていたと思っています。

☆10/21追記

クラウスのリンツ工場で製造されて日本向けに輸出された機関車はないようです。リンツ工場は、ドイツからオーストリアに輸出する際の関税対策として、オーストリア・ハンガリーなどのオーストリア帝国向けの機関車を製造する工場だったようです。

 

 

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ウィーンの鉄道博物館

ザルツブルグの後はウィーンへ行って所用を済ませた後は、鉄道博物館に行きました。

土曜日の午後でしたが、蒸機の運転日でもなかったので静かでした。

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どうも観音開きの煙室戸というのは、見慣れないためか違和感があります。

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屋外にもまだ未整備の車両がたくさん放置?されています。

この奥にも廃車体が多数あるはずなのですが、今回はこの辺で引き返しました。

13年前訪問時の記事

 

 今回訪問の最大の収穫はコレ、オーストリア南部鉄道の4-4-0の本です

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その後、美術館に行って芝居をみて日本に帰りました。

☆附記

最近ドイツ鉄道DBは列車が遅れたり、車両の不具合で運休することも多く、非常に不評ですが、オーストリアの鉄道OBBは時間に正確で車両もキレイなので、昔のDBを思い起こしました。

今回ザルツブルグからウィーンまでRail Jetに乗りましたが非常に快適でした。

ただウィーンとザンクト・ペルテンの間は高速新線が開通しており、ドナウ川沿いの金色のメルクの修道院などが眺められる景色のよい区間を経由しなくなったのは観光には残念でした。ドイツもケルンとフランクフルトの間は新線になってライン河の景観がみれなくなったのと同じですね。

 

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ボスニアのアブト式機関車を見にドイツにいってきました

ネット上でみかけた ボスニアのアブト式機関車BHStB IIIc5 701–721の実物をみたくなって、ドイツFreilassing(ザルツブルグ近郊)まで出かけてきました。

この町の鉄道博物館Lokwelt Freilassingに展示されています。

メーカーはオーストリア・ウィーンのFloridsdorf工場で、1908年製造です。

ゲージは760mmです。中心の二つのシリンダーは4気筒複式ではなく、ラックの歯車動輪駆動用です。

タンク機関車ではなく、Stütztenderという短いテンダーをつないでいます。

これだけのものをこのナローゲージの機関車に組みこんだのはすばらしく、ハプスブルグ帝国が最後に輝いた19世紀末ウィーンの工業技術の結晶ともいえる当時のハイテク機関車です。

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軸バネの位置は、原形から改造されているようです

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アウトサイドフレームで、弁装置はジョイ式です。内部のラック歯車動輪駆動用シリンダーもジョイ式です。

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隣にはSchafberg Bahn の機関車も展示されていました。

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ピーコックの豪州型モーガルをつくる(21)       ハンドレール・配管をつけました

やはりハンドレールや配管をつけると機関車らしくなってきます。

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☆10/6 画像差替え

ハンドレールの上に右側はエジャクター排気管、左側にはブロワー管がつきます。

ハンドレールは仮付けです。

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このペースでいけば年内には未塗装完成にはなりそうです。

明日から諸般の事情により2週間程度模型は休止します。

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ピーコックの豪州型モーガルをつくる(20)ランボード点検蓋?をつける

ピーコックのテンダー機は、スライドバー上のランボードに点検蓋がついています。

 

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今回はエコーモデルのC57用シリンダー点検蓋1178を加工してみました。

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左が加工前 右が加工後です。両端部を円形に削って、厚さも薄く削りなおしました。

普通の真鍮板を長円形に削ってもよかったのですが、お遊びです。

 

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ピーコックの豪州型モーガルをつくる(19)給水管をつける

給水管をつけました。逆止弁はウィストのロストパーツを利用し、頭のハンドル部分を切り取りました。給水管はφ0.7燐青銅線です。ボイラーにはハンダ付けせず、塗装後に取り付けます。

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逆止弁取付用のφ1.0の孔を開けるときの位置決めは、1mm方眼の印刷されたマスキングテープを使いました。曲げ済みボイラーの位置決め、特に左右対称のパーツの位置決めはこのテープを使うのが楽ですし、加工する周辺の養生にもなります。

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9450(47) テンダー上面

テンダーは、Bluetooth接続による音声転送対応のため、上面に角孔を開けてあります。その部分にはまる蓋を厚紙から切り出して貼りました。

なおこの厚紙には瞬間接着剤を染み込ませて端面のめくれを防止してあります。この上に石炭を撒きました。

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石炭はまずこの紙蓋にたっぷりツヤあり黒ラッカーを塗って撒いた後、ラッカーをもう一吹きして固定しています。そのあとで追加分を撒いて水で薄めた木工ボンドで固めてあります。手持ちの天賞堂製石炭を撒いたのですが、やや粒が大きかったかもしれません。

テンダー本体は真鍮ですが、上面に孔を開けてそこにアンテナがくるように基板を配置すれば電波は十分届くようです。

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