モーガルのキャブの幅について


金田茂裕さんの形式図集をよくみてみると、官鉄の8100形のキャブの横幅は2388mmですが、山陽鉄道の8350形は2540mmとかなりひろくなっています。8250形になると2692mmもあります。山陽鉄道はキャブ幅が広いのが好きだった?のでしょうか 九州鉄道も2400mm前後のものがおおく、官鉄とおなじスリム系?だったようです。

側面図だけみているとよくわかりませんが、8100形はキャブ幅が狭くてボイラーが太いのに、8350・8450形はキャブ幅が広くてボイラーが少し細いので、斜め前からみた写真ではキャブ周りの印象はかなりちがいますね。

珊瑚の8100形のパーツ使って、8450形簡単にデッチ上げるつもりでしたが、1/80では2mmも広く、こういう事実を知ってしまうと、パーツ流用もひと工夫必要なようで、頭を抱えています。

☆9/13追記

米国型モーガルのキャブ幅を金田さんの形式図集から拾って一覧表にしてみました。

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一番下の8620はもちろん参考値です😃
珊瑚の8100キャブは外幅30mmで設計されているようです。

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独逸汽車見旅行(番外編) 三軸客車の軸受のばね座のカタチ

ドレスデン交通博物館に三軸客車が展示されていました。
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狭いところに押し込まれているので全体像は撮れませんでした。
両端の軸受のバネ座はノーマルな形なのですが、
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中央軸のバネ座は奇妙な格好をしています。
カーブで軸受が横方向に偏倚するとバネが回転するようになっているか?
機構がよくわかりません。
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他の車両でも確認しましたが、3軸客貨車の中央車輪にはブレーキはついていないようです。

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山陽鉄道 100年前のビジネスクラス

先週ちょっとゆっくりできる時間ができたので、JTBキャンブックス「山陽鉄道物語」を熟読することができました。
そのなかでちょっとびっくりしたのが、174頁の二等寝台車(ロネ9130形)の記事です。山陽鉄道の二等寝台車ではシートピッチが1.2mしかとれなかったので、上半身部分の寝台を傾斜させて、後の乗客の足をその下に潜りこませる構造になっていたそうです。
これってまさに一世代前の国際線ビジネスクラスのライフラットシートの発想ですね。110年以上前に同じようなことがおこなわれていたのはびっくりしました。今の国際線ビジネスクラスはスタッガードシートに移行していますが、さすがにこの発想の寝台車はなかったようですね。
ちなみにスタッガードシートだと前の座席のサイドテーブルの下の箱状の空間に足を突っ込むことになりますが、私のように体が大きくて足が太いと寝返りを打てないのが苦痛です。その意味では寝返りの打てるライフラットシートの方が良かったです。
Sanyo


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(続)ピッツバーグ製蒸機の水タンクについて

その後銕騎さん、クラーケンさんからいろいろ資料を提供していただき教えていただきました。
何とピッツバーグのCタンクは下図のような構造になっていることが判明しました。
タンクの上下とタンク側サイドを一枚板から曲げて、外側サイドをはめこんでリベットで止めているらしいです。したがってリベットは外側板の下縁とサイドタンク上面外側に並んでいるようです。
松謙さん編集の「鉄道模型人2」の「日本に来たPittuburgh製機関車たち」の210や3400の写真をよく見るとサイドタンク上面の端にリベットが並んでいるのがみえます。
ボールドウィンの流儀とはまた違いますね。

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またボールドウィンではキャブとサイドタンクは、直接接合されておらず少し隙間が空いていますが、ピッツバーグでは接合されて一体となっているようですね(3/23追記)

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ピッツバーグ製蒸機の水タンクについて

現在ピッツバーグタイプのCタンクをつくっていますが・・
松謙さん編集の「鉄道模型人2」の「日本に来たPittuburgh製機関車たち」の写真をみていますと、タンク機関車のサイドタンクの前妻板?にはリベットがにないようです。ボールドウィンの機関車だとタンク側板にも前妻板にもリベットがあります。
ボールウィンは、前端部にアングル状の骨組みがあってそこにリベットで止めていたのでしょうか?
それに対してピッツバーグは前妻板の端をフランジ状に曲げてそれにタンク側板をリベットで止めていたのではないかと推測しますがどんなもんでしょうか?

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古典機写真の大判折り込みが出てきました

実家を整理していたら、30年近く昔とれいん誌に毎月連載A3版の渡辺岩崎コレクション写真が折り込まれていたものを保存していたファイルが出てきました。懐かしいですね。
やはり大きい写真を見ているといろいろ気が付くところがありますね。

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あと当時のとれいん誌には、黒岩保美さんの「古典機関車形態談義」とか「美しき明治の機関車」とかの連載もありました。
これらもきっちりクリアファイルブックに保存して、今でもよく引っ張り出して見ています。


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機関車史研究会の本のページを更新しました

ホームページの更新を怠っていましたので、機関車史研究会の連絡先のメールアドレスが変更になっていました。先ほど修正しました。
なおコッペル本以外はまだ在庫があるようなので、発行当時の価格で新品が入手できます。ネットオークションではプレミア付きで出品されているのを見かけますが、ご注意ください。
機関車史研究会の本についてはここをクリック

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シンダー落とし管 煙室下のパイプについて

先日 6760の煙室の下についているパイプについての疑問を書きましたら、ある方より下記のようなメールをいただきました。

Locomotive Dictionary 1906 EditionとLocomotive Cyclopedia 1927 Editionによと,このパイプ状のものはcinder hopperとかspark hole chuteと呼ばれるもので,煙室下部に開けたcinder hole(またはspark hole)に止めてあるcinder pipe(或いはspark hopper pipe)を通して煙室内に溜まったシンダーを捨てるためのものです。パイプはフレームの間を通って下に延びており,ピットやそれに類する場所でシンダーを落とします。煙室内に溜まったシンダーは,煙室の左右どちらか一方にあるcinder cleaning holeを開けて,そこから棒やpoker(火掻き棒)を入れて中のシンダーをパイプの口に運んで落とします。パイプはただ素通しで付いているのではなく,煙室直下の部分はcinder pocket(hopperやspark pocketともいいます)と呼ばれるように,溜まりになっています。
同書に図解されているペンシルヴェニア鉄道の例では,パイプの途中に斜めに入れてある四角い板状の仕切り(cinder pocket slide/hopper slide)を抜くことでシンダーを落とす方式ですが,シンダー・ポケットの両側に円形ハンドルがついている(これを回して仕切りを開ける)形態のものあります。ということで,系譜図の側面図にはクリーニング・ホールは描かれていませんが,シンダー・パイプが付いている以上クリーニング・ホールがない筈はないので,反対側にあると考えなければ説明がつきません。所載の写真がすべて左側面なので確認できないとはいえ,ないとは考えられません。クリーニング・ホールとシンダー・パイプはセットだということですね。ですから,シンダー流し管というよりは,シンダー落し管という方が機能に適った呼び方ではないでしょうか。
当然の話ですが,シンダー・パイプが付くのは煙室が前に延長されたextended smokeboxに限られます。古い蒸機(例えばリオグランデの初期型コンソリ)や小型機(例えば木曽のボールドウィン)のように,煙室がシリンダーより先に出ていないもの(短煙室とでも呼びますか)ではクリーニング・ホールもパイプもありません。短煙室の機関車では,煙室内のcinder(燃え殻)やsparks(火の粉)は直接煙突から排出されてしまうので,ダイヤモンド・スタックのような何らかの火の粉止め装置を付ける必要がありました。しかし,それでも充分ではなかったので,煙室を延長してそこに金網を何段かに設置するなどの火の粉止め対策を講じたわけです。
なお,サイクロの説明には水で流すと云う記述はありません。後年そうしたのかどうか判りませんが,したとは考えにくいですね。
また,イギリスではLMSが始めたself cleaning smokeboxを採用していたので,こういうパイプついていないという話をネット上で目にしたことも付記しておきます。

短い煙室だとこのシンダー落とし管だけではなくクリーニングホールもついていないようです。これでひとつ疑問が解消したような気がします。

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機関車の配管直径について

先日HNさんに6500をみていただいたときに、0.6mm燐青銅線を使った給水管が少し細いのではないかという指摘を受けました。この給水管は2インチ管が使われているようなのですが、この2インチというのはパイプの外径ではなく呼び寸法であり、管の外径はもう少し太いそうです。これはJIS日本工業規格になっているそうです。ネットで検索したら詳しく解説してあるサイトがありました。
6500の給水管は、2インチ管で外径が60.5mmとなるので1/80では0.76mmとなるので、0.7-0.8mm径の線材をつかうのが適当であったようです。
追記 6500は米国製の輸入機関車ですから、JIS日本工業規格ではなくてANSI米国規格協会規格ですね。失礼しました。

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