ピッカフェルトの代用品

大阪のマッハ模型が閉店した後、オリジナル商品はIMONに引き継がれるらしいということを聞いたのですが、キサゲ刷毛やLPSオイルの小ボトルなどは引き継がれましたが、そのまま供給途絶になった商品も結構あります。

そのひとつがピッカフェルト(左下)です。

代用品がないかと思って探したのが、右下の極細目(0000番 #1500相当)のスティールウールです。これは台所などで使うのに比べて非常に細かい番手です。本来は木工で表面の塗装やステインを削り落とすために使われるようです。なおピッカフェルトは磁石にはくっつかないので、スティールウールではなさそうです。

先日アマゾンを見ていて、似たような感じがしたのが、真ん中下の「炭素繊維グラファイトフェルト」というものです。以前 井川さんにピッカフェルトは何かの工業用フィルターと聞いた覚えもがあるので、注文してみました。確かに少し触感は違いますが、これで擦るとピッカフェルトと同様の効果はあるようです。炭素繊維のフェルト?なので磁石にもひっつきません。

いったいピッカフェルトの正体はなにものなのでしょうか??

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☆追記

炭素繊維なので、ピッカフェルト同様に導電性があります。これをうまく使えば動輪クリーナーとかに使えそうです。

炭素繊維フェルトについてはこちらを参照(今回私がアマゾンから購入した製品ではないと思います)

☆追記(9/26)

このアマゾンで売っているグラファイトフェルトは繊維が短いようで、研磨していると細かい粉が落ちてきます。純正ピッカフェルトはもう少し炭素繊維が長いようです。

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新しいデジタル温度調整機能つき高蓄熱型ハンダゴテ

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gootからデジタル温度調整機能つき高蓄熱型ハンダゴテPX-480が発売になりました。このコテのよいところはスイッチオンから所定の350℃になるまで約25秒と暖まるのが非常に早いことです。

また動かさずに5分経つと自動的に200℃まで温度が下がって保温状態?になり、コテ先の過熱が防げることです。内部に振動?センサーが入っているらしく、コテを持つと再加熱がはじまり15秒くらいで350℃になることです。

向こう側の赤いコテがPX-480 手前が以前から使ってるコテ先改造のPX-201です。

PX-480は替えコテ先も種類が豊富で、私は先がドライバー型?のPX-48RT-5Dに交換して使っています。

なおこれらのコテ先は、鉄メッキされているので、コテ台の水を含ませた耐熱スポンジでちょと拭けばきれいになり、酸化皮膜を落とすためヤスリで削る必要はありまません。 逆にヤスリで削ると折角の鉄メッキが剥げてしまいます。

これならコテ先改造しなくても使えます。

実は先に発売されたPX-280は以前に買ってあったのですが、これはちょっとHO/16番クラスの真鍮車体組むには熱量不足でした。しかし電子配線用にはちょうどよく便利に使っています。

 

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ハンダゴテ先の更新改造

私はコテ先はマイナスドライバー形が使いやすくて好きなのですが、gootの温度調整式ハンダゴテPX-201の交換コテ先には、好みの形の交換コテ先がなくKS-60Rハンダゴテ用のR-6Dという鉄メッキ済コテ先を加工して使っています。

今回コテ先の鉄メッキのコーティングが消耗して、中の銅材が露出してきましたので交換することにしました。

加工の詳細は以前報告したとおりです。銅材の中ぐりはドリルが喰い込み易いので、切削油をたっぷりつけて旋盤の回転速度を落として行いました。まずφ2.5のドリルで下穴をあけてから、φ4.2のドリルで、深さ40mmの穴を開けました。加工後切削油はよく除去しておかないと、ヒーターと焦げ付いて抜けなくなりますので、綿棒にベンジンをつけてよく清掃しておきました。

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上が今回更新する約3年使用したコテ先です

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今回はφ7.0 肉厚0.5の銅パイプが入手できたので、これを35mm長に切断して 切断加工したコテ先の上に被せました。この上にステンレス製のカバー(ヒーターパイプ)をナット止めします。

これでまた新しいコテ先が使えます。

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鉄メッキされたコテ先は、銀色で磁石がくっつきます。gootの製品の一部には鉄メッキしていない交換用コテ先にも、鉄メッキコテ先の台紙とパッケージを使ったものがあるらしいです。鑑別は色と磁石につくかどうかで可能です。銅色で磁石につかなければ、鉄メッキコーティングはしてありません。

鉄メッキされたコテ先は、ヤスリで削って表面のメッキが剥げると本来の長寿命効果がなくなりますので、水を含ませた耐熱スポンジで表面を清掃します。コテ先が酸化して黒くなりハンダのヌレがわるくなったときはtipリフレッサーとかケミカルペーストといったペースト状のコテ先クリーナーを使います。

そういう性質のコテ先ですので、鉄メッキされたコテ先は自分で好みの形に削って使いたい方には向きません。

なおこの改造はメーカーの仕様外の使い方なので、同じ改造をされる方は、自己責任でお願いします。この改造をしたため事故がおきても責任は負えません。
改造の結果発火したり、コテ先の温度が温度調整つまみのプリセットと一致しなくなる可能性といったリスクも予想されます。

この改造はじめてから8年近く経過して使用しています。現在まで特に事故はおきていませんが、今後もおきないという保証はないので、その点よくご理解の上で改造してください。

 

ところでこの温調ゴテ 最近はデジタル式も発売されたようですね。今のコテが壊れたらつかってみようかと思います。

 

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オフセットドライバーで台車のネジを締める

二点支持の台車の止めネジですが、みなさんどうやってネジ止めしておられるでしょうか?

おそらく斜めにドライバーを突っ込んで騙しながら止めておられる方が殆どだと思います。ただそのやり方ではしっかり締まらなかったり、下手するとネジの頭を舐めてしまうこともあると思います。

こうしたネジ止めをするためにオフセットドライバーという道具があるのを教えてもらったので、購入して使ってみました。

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手前が日本製プラスねじ用(#0)で後ろがスイス製マイナスネジ用です。

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一番小型の刃幅4mmマイナス用オフセットドライバーです。もうひとまわり大きいと国産の安い製品があるのですが、このサイズは高価なスイス製しか見あたりませんでした。またモノタロウのの仕様表示では、ドライバー先端部は厚さ0.6mmと記載されていましたが、現物が到着してみると0.7mm強の厚みがあり、台車にマクラバリを固定する段付きネジの頭には入りませんでした。そこでオイルストーン(油砥石)で0.5mm厚まで先端を削るとドライバーの先がネジ頭の溝に入ってネジを締めることができました。

両端にマイナスネジのドライバーヘッドが、90度角度を変えてついているのがこのツールのミソのようです。一本税込み三千円強とスイス製だけあって高価な道具ですが、スイスファンの自分なので手を出してしまいました。もちろん中華製の安物とは違って先端部の焼きもしっかりはいっています。特に凝った構造でもないので、自作も可能だと思います。とはいっても鉄棒を曲げて削って、焼きを入れて先端を研磨する手間を考えると高くはないと思います。

 

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最近の日光の台車は止めネジがプラス頭のようですが、これはアネックスの0番オフセットドライバーでそのまま締めることができました。

あえて難をいえば、ドライバー部分の長さが14mmあるので、センターピンをつけたままでは使えないことです。もっと短いのがあればセンターピンにつけたまま、弛んだ台車ネジを締めることもできそうです。

またアネックスの製品はこれが最小のようで、ドライバー頭が00番の製品はないようなので、自作しようかと思っています。

いずれにしても最初から使う道具ではなく、最初は従来どおり、プラスかマイナスのドライバーでユルく締めて、最後にこのドライバーでしっかり締めるのがよさそうです。

 

 

 

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小型タップハンドル

普通のタップハンドルは、鉄道模型工作で使う1-2mmネジのタップを切るには大きく重すぎるように思います。ではどうやってタップを切っているのかということが、SNSで話題になっていました。模型用工具としてはエコーモデルから、小型のタップハンドルが発売されていたのですが、現在生産中止となっています。確かエコーモデルのご主人からは、製造依頼していたところが廃業して追加生産できなくなったときいたような気がします。

このぐらいの大きさなら、タップの尻の2.5mmの四角い部分が入る角パイプがあればすぐできると思ったのですが、内径2.5mmの角パイプは日本製では既製品がないようです。英国製(アルビオンアロイ)の真鍮角パイプに近い寸法のものがありますが入手困難です。

ただタップがきっちり入らなくても、回らなければよいし、あまりきっちり嵌まるとタップハンドルからタップを抜くのが難しくなります。そこで内径3mm 外径4mmの真鍮引抜パイプにタップをはめて、万力で締め上げると 少しユルい角孔になってタップを保持できることがわかりました。

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これに柄をつけると簡易タップハンドルになります。ただ1.4mm以下のタップでは軸を指で回せばちょうどよいのですが、2mmぐらいになると薄板ではよいが、厚板では少し力が入れにくくなります。もう少し太い軸をつけるか、尻に回転するキャップをつけてピンバイス風に仕上げるかもう少し工夫の余地はありそうです。

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手前がエコーモデルの小型タップハンドルです。

エコーの製品も使っていて、タップの嵌め合いがユルくなると、万力で締め上げると復活すると以前エコーのご主人に教えてもらいました。

※12/28 追記

 

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ピンバイスのようなタップホルダーに仕立てました。軸の途中にローレットツマミの雌ネジをさらったものを固定し、尻にはボールベアリングをつけて、10x6の円板状のツマミを旋盤から挽き出してつけました。

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私は指が長いのでこのサイズがよいですが、手の大きさに応じて軸の長さは変えたほうがよいと思います。

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糸鋸弓に一工夫

もう40年近く前に岡山模型店で勧められて購入したのが、英国エクリップス社製の糸鋸弓です。ただ蝶ネジで締めると、ちょっと刃が弛みやすいので最近はバローベの糸鋸弓ばかり使っていました。

以前からコンさんが糸鋸の止めネジはキャップボルトに交換して六角レンチで締めるのがよいといわれていましたが、ネジの規格がちがうようなのでそのままになっていました。ところが今回このネジが旧JISのネジと同じで、コンさんから分けていただけることがわかりましたので、お願いしてそのキャップボルトをいただいて交換しました。

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また手で締めて使いたい時もありますので、モノタロウのローレット雌ネジを加工して、手でもネジを締めることが可能なようにしました。ローネットの雌ネジを旋盤でさらって、締めネジの六角キャップボルトと同じ8mmの孔を貫通させました。8mmの孔を貫通させるのは、私の旋盤の芯押し台のドリルチャックは6.5mmφのドリルまでしかくわえられないので、コンさんから伝授の禁じ手三角ドリルを使いました。

ローレットネジの拡げた孔にこの六角キャプボルトをロックタイト638で固定しました。

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また止め板もddx40aさんのブログ記事によると片締めになってネジに負担がかかりやすいとのことでしたので、t0.2の帯板をハンダ付けしました。

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実際使ってみると手で力一杯締めても、その後六角レンチで回すとさらに1/4回転ぐらいは締まるようです。

それからバローベの糸鋸弓はもう市場にはないようですが、見かけはほとんど変わらないグローべット社製の糸鋸弓が販売されているようなので、購入してみました。使い心地に大きな差はないようです。グローベッド社の糸鋸弓は、swiss desinged and Patentedとパッケージには書いてありますが、swiss madeとは書いていないので、製造は中国あたりなのかもしれません。

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ハンディー牽引力測定器

IMON社長の12/12のブログには

久保田さんが発案して珊瑚模型店が試作したハンディー牽引力測定器。

試作品が久保田さんの手元に来たものの量産を待たず小林社長が亡くなってしまい・・・

とありますが、確か私のところにもあったはずとさがしてみると

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ありました

数年前まだ小林社長がお元気で店頭に立っておられた頃に 方南町のお店で購入したと思います。量産して一般流通には流れなかったようですが、店頭では発売されていたのだと思います。

目盛は打ってありますが、牽引力の単位数値の記載はないのでニュートンメーターで測ってみました

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目盛5つおきにある太い白線が、だいたい0.2N(=:20gf)のようです。

もちろんハンディー牽引力測定器は正確な計測器ではありませんからだいたいの値です。
またハンディー牽引力測定器自体の製品の個体差もあるかもしれません。

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はんだづけの仮止めクリップ

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はんだ付けするとき パーツの仮止めにクリップ使われる方も多いと思います。

真ん中が鉄道模型の定番、エコーモデルのアルミ製クリップです。軽くてしっかり止まるのでご愛用の方も多いと思います。ただ本体がアルミのプレス製で、アルミは熱伝導率が240とよいので、ハンダ付けするとき熱がよくまわるので、手で持つのは熱いです。

右手前がモノタロウで売っているステンレス製のクリップです。ステンレスは熱伝導率が16.5とアルミの1/15ぐらいなので、クリップで固定した部分をハンダづけしても、クリップの手持ち部分はあまり熱くならないので使いやすいです。

左奥は、電子工作用のgootのアルミ製クリップです。これもしっかり固定できるので使いやすいですが、やはりハンダ付けの仮固定に使うとすぐ全体が熱くなってしまいます。もともと電子工作で半導体などに熱を伝えにくいようにするためのものですから当然かもしれません。

同じ仮固定にクリップを使うにしても、工作法や目的によって使い分けた方がよさそうです。

 

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デジタルノギスのボタン電池

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以前ある方のお世話で米国から購入したデジタルノギス(写真上)の表示が点滅するようになりました。これは電池交換のサインなので、電池交換したところやはり表示が点滅します。壊れたのかと思いましたが、ネットで検索してみると「外国製のデジタルノギスでは、酸化銀電池SR44では作動するが、アルカリボタン電池LR44では動かないものがある」という情報を見つけました。そういえば今回LR44に交換していたので、SR44に交換したところちゃんと動くようになりました。

ミツトヨのデジタルノギス(写真下)では、LR44を入れても一年以上電池交換なしに正常に作動するので、SR44でもLR44でも同じだろうと思っていたのです。SR44は電圧が1.55Vですが、LR44は電圧が1.5Vで少し低いのでこういう現象がおきるようです。上のノギスの測定部裏面をよくみるとSR44指定の記載がありました。

中華製のデジタルノギスは、ミツトヨの高級デジタルノギスに比べて早く電池がなくなることはみなさん実感されていると思います。これは日本製のほうが消費電力が少なく高性能だからと思っていたのですが、電流消費量より日本製が電池が消耗して低電圧になっても動作するのでおきている現象だったようです。ということは、デジタルノギスの電池はできるだけ酸化銀電池SR44を使った方がよいということがわかりました。ミツトヨなら安いLR44でも十分かもしれません。

※H5.1.10追記

Dさんによると、温度が下がるとボタン電池の電圧が低下するので、気温が下がる冬場にこういう事象がおきやすいとのことです。

 

 

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フリーランス・モーガル(31) 前照灯 ガラスを入れる

この時代の蒸機の前照灯はレンズではなく、平面ガラスです。この平面ガラスを作るのは結局窓セルを丸ポンチで抜くしかないようです。

アマゾンでみると数種類出ています。日本製?の先端部のみ交換するものもありましたが、中華製の古典的な丸ポンチにしました。ただしアマゾンの製品評価欄をみると切れ味がイマイチという評価も多いようです。ドラゴンツールはひと手間かけないと使えないいうのは、よくわかっていますので、同じくアマゾンで売っていた、皮ポンチシャープナー(写真左端の円錐形状のツール)も一緒に購入して再研磨したところよく切れるようになりました。

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シャープナーは工具鋼の上に工業用ダイヤを接着してあるようです。まずお尻のすり鉢状になった穴からポンチを突っ込んで外刃を研磨して、次にポンチの先の孔に円錐形の尖った部分を差し込んで内刃を研磨します。

また窓セルを抜くのも、ハンマーで尻を叩いたり、ボール盤のチャックにくわえて押し切るのでは、抜いた丸板が歪んで一部が白くなってしまいました。結局カッティングマットの上で手で押さえて、押し切れる直前の状態までにして、最後は用手的にむしり取るのが一番綺麗にできることがわかりました。

また前照灯への装着は前照灯開口部の周囲に接着剤を薄く塗布して、マスキングテープに貼ったこの丸板を嵌めて、接着剤の硬化後マスキングテープを剥がすのが一番綺麗にできました。

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なおポンチには粘稠な防錆油が塗布されていましたので、ブレーキクリーナーで洗って、クレの556を吹いておきました。

 

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