妄想 ピーコックのテンホイラー

 「海をわたる機関車」によると1910年鉄道院が、国産化モデル機関車を発注するとき、ノースブリティッシュNBL社だけではなく、過熱式蒸機製造の実績がないので指名メーカーから外されたベイヤーピーコック社も在日イギリス大使経由で圧力かけて、応札したらしいです。しかし結局受注はできず、英国からはNBL社の8700形のみが輸入されました。
 とはいっても不屈のジョンブル魂を持った英国人のこと、後年ベイヤーピーコック社は満鉄にテンホイラーのテホサ形とコンソリのソリサ形を外交圧力を使って?納入しています。
 ところでちょうど同時期1911年にベイヤーピーコック社が、オランダ国鉄向けにテンホイラーNS3700形を輸出しています。これは標準軌で動輪直径も1850mmと国産化モデル機関車の仕様からはひとまわり大きいのですが、これをダウンサイジングすれば、ベイヤーピーコック風の格好のよい英国型テンホイラーができたように思います。満鉄のテホサ形は耐極寒仕様のため武骨ですが、NS3700形は英国流の優美な外観を持っています。
 NS3700形は、メインロッドを第一動輪にかけたボルジッヒの8850形のような軸配置なので、8850をベースに8700の上回りを合体させていけばそれなりにまとまるように思えました。
 というわけでいつものように片野さんのイラストを使わせていただき、パソコン上で切り貼りしてみました。

8750

 

 ストレートボイラーで切り継いでみましたが、ベルペア火室もよく似合うかもしれません。
 もしこういう機関車が輸入されていたとしても、国産の8700のようなダブルボギーのテンダーがついていたと思いますが、やはりピーコックの機関車はリベット付き三軸テンダーが似合うと思います。
珊瑚の廉価版15周年キットの部品も1両分ぐらいは手もとにあるので作ってみたいです。
とまた妄想を書いてしまいました。

 

追加
オランダのモデラーさんのホームページに綺麗なNS3700の実物写真が載っていました

 

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