6200をつくる(続2) テンダー ディテール追加

テンダー上面の炭庫仕切り後板(正式名称はなんというのでしょうか?)を正確な位置にかつ垂直にハンダ付けするのは難しいので、 最近はテンダー上面にφ0.5程度の穴を開けて真鍮線を立てて、それをガイドにハンダ付けしています。

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テンダーのディテールでは、給水管ハッチ操作レバー(赤矢印)を追加しました。

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これは下図のような機構になっていて、ニールスン社製のテンダーではよくみられます。

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このレバーのロッドで、テンダー上面のレバーを動かして、底面の給水弁を開きます。テンダー上面のレバーはカバーがかかっており、レバーは見えません。

この工作のあと ランボード上のバルブロッドの形態について考えていたのですが、よくわからないのでいったん6200からは手を下ろししました。この6200のランボード上にスライドバルブがのっているタイプは、側面の写真しか残っていないようで、図面や上からの写真はないようです。どなたか情報在れば教えてください。なおこの上弁室タイプの6200 東武鉄道に移籍したものもいたようですが、東武ではこの弁装置にはカバーがかかり、上にエアアータンクが増設されているので その写真はあっても バルブロッドが写っている写真はないようです。

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6200をつくる(続1) テンダー前面をデッチ上げる

テンダー前面をデッチ上げました。

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6200原形のテンダー前面はよくわからないので、英国形の写真などから、それらしくデッチ上げました。おそらく実物とは違っていると思います。末期の写真はあっても原形の写真が見つからないのと、組み立て図はありますがそれ見ても詳細はわからないところが多いです。それにこの製品には道具箱のようなパーツがついていますので、それを捨てて作り直すまでもないと思いました。

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英国Bluebell 鉄道で保存されている機関車(SECR鉄道 C-Class)のテンダー前面

12/29追記

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この機関車が実際走っていたとき(2009年)に撮影した石炭を搭載したときのテンダー前面の状態です

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6200関連の記事は、最初は高効率ギアの記事ではじまっています。

 

 

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4-4-0の補重 6200のテンダー

高効率ギアを搭載したまま放置していたトビー製6200のテンダーに少し手をいれてみました。

これは最初は一番後ろの車輪が固定式、前の車輪を中央で支えて3点支持にしています

真ん中の車輪は線バネで支持するという11/21のブログの図だと一番上の支持法にしていましたが、後の車輪のみ固定とし、前の二軸はバネ可動という 真ん中の支持法に改造しました。

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バネ可動にした車輪のドロップの軸孔は長穴に加工してあり、軸端からの集電は期待できないので、このバネが線路への圧着と車軸からの集電ブラシを兼ねています。このバネはφ0.3の燐青銅線を曲げて作りました。最終的に車輪が空転せず、安定して集電できる 最弱のバネの強さになるように調整します。

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それにしてもこのトビーの6200 購入したのはもう40年以上前ですが、それからいろいろ触りまくって、塗装も一回剥がしています。

もう自分が「寿命との競争」局面に入ったようなので、今度こそフィニッシュをきめないといけないですね。

 

 

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高効率ギアボックス(7) 犬に馬車を牽かせる

dda40x さんが開発された高効率ギアシステムですが、今回の私の6200への搭載例=HO/16番の小型車両への小型モーターを使った搭載は、開発者が意図された使用法では全くの適応外「犬に馬車を牽かせるようなもの」で全くモーターの特性(無負荷回転数が高く最大トルクが弱い)がこのシステムには不適応であるという結論になります。

開発者が「こういう使い方は、そろそろ止めていただきたい」といわれるのももっともなことだと思います。最低でもSH15ぐらいのモーターが搭載できる蒸機でないとあの高効率ギアシステムの真価は発揮できないと思います。この高効率ギアシステムを小型モーターを使って、小型機関車に搭載しようと計画しておられる方がおられるなら、考え直された方がよいと私も思います。

とはいっても最近ブログに発表されたKM氏の同じトビーの6200形改造作例では、IMONミニモーターを使って、ペーパー客車を4,5両牽いて快走するという成果が得られており、このギアシステムの伝動効率が高効率であるなら、同じように小型モーターを使っても「走行抵抗の変化に対する速度応答」を改善すれば、同等の走行性が得られるのではないかと考えました。

モーターの特性についてもう少し考えてみたいと思います。

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モーターにかかる電圧が一定であれば、その特性はその電圧での無負荷最大回転数と停止するときの最大トルクを結ぶ直線であらわせる。車両が曲線や勾配に入って走行抵抗が大きくなったときは、その回転数は低下する。上の模式図で、赤い矢印の分だけ負荷が増加すると、最大回転数が高く、最大トルクの小さいモーター(緑色の特性曲線)は大きく(緑色の両矢印)回転数が低下するが、最大回転数が低く、最大トルクの大きいモーター(青色の特性曲線)では(青色の両矢印)あまり回転数は低下しません。

これがまさに、小型モーターを搭載した私の作例と米国型などの大型機に適性のあった大きなコアレスモーターを搭載した場合との違いになります。後者は走行抵抗が変化しても速度はあまり変化しないが、前者は大きく変化することになります。

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走行抵抗が増加しても、速度をそのままに保つためには電圧をあげれば、最大回転数と最大トルクを結んだ直線(黒点線)は、最大定格電圧の最大回転数と最大トルクを結んだ直線(オレンジ実線)までは平行に移動増加していくので対応できます。
回転数-トルク直線の電圧による変化についてはI田氏のブログのグラフがわかりやすいので参照してください。
それを手動で操作しようとすると、「スロットルを握ったまま列車から目を離せない」状態となってしまいます。

その電圧調整操作が自動でできないかというと、モーター回転数を検知して、自動的に電圧を変化させて速度制御するようにすれば可能です。そういう仕組みで一番導入が簡単なのは、DCCデコーダーに搭載されているBEMF(モーター逆起電圧)を使ってモーター回転数を検知して回転数を制御するシステムです。

本来の物理現象を電子的に補償して動作特性を変化させるのは、この高効率ギアシステムの開発者の意図とは異なっているようです。しかし前述のように同等のモーターで従来のギアシステムを使って走らすことのできる列車なら、「走行抵抗の変化への速度応答」の問題を解決すれば、むしろ良好な走行性が得られるのではないかと考えて、回転数制御機能のついたDCCデコーダーを使って、もう少し実験してみようと思います。

手綱さばきが巧妙で一任できる「回転数制御機能のついたDCCデコーダー」という御者を馬車に乗せて、小馬でもそれなりの馬車が牽けるかどうか試してみたいと思います。

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高効率ギアボックス(5) 6200をレイアウトで走らせる

本日H御大のお宅におじゃまさせていただいたので、高効率ギアボックスを組み込んだ6200を千曲鉄道走らせていただきました。

これまでは自宅の直線やユニトラックの平坦エンドレスでしか走らせていなかったので、本格的レイアウトでの走行は初めてです。

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千曲鉄道の平坦線を、ムサシノモデルのナハ22000系客車2両(重い!)と速度計測車を牽いて走らせました。さすがに客車3両では空転して牽けませんでした。なお電源はSL1の平滑直流で走らせました。

結果は、カーブや勾配(1%程度)でもスピードが変化します。電圧が同じでもカーブに入ったり上り勾配があると減速し、下り勾配では増速します。線路状態に応じて速度がしばしば変化します。実物的といえばそうなんでしょうが、スロットルを常時握っていないと速度変化が非常に激しく、こまめに速度調整が必要です。走りでいうといさみやなどから発売されている平ギア減速の釣り掛けギアを運転したときと似たような感覚でした。やはりこれはギア比が小さく、車両の慣性が実物に比べると格段にすくないことからおきている現象だと思います。国鉄の制式機など大きな重量のある機関車でSE15などのトルクの強いモーターを使ったときはあまり速度変化はないのかもしてません。

なおφ8mm16mm長小型のコアレスモーターを使っていますが、ギア効率がよいためかモーターのパワー不足は感じませんでした。もう少しボイラー内に余裕があるので補重して、テンダーのウェィトをロコ本体にもかけてみようと思います。重い真鍮製の客車を2両なんとか牽いたので、現状でもペーパー製客車なら4両は可能かと楽観視しています。

このギアシステムは運転してみると操作性が従来のギアを使った機関車とはちょっと違う印象を受けました。

このままDCで使うか、DCCデコーダーを搭載してフィードバック回転数制御をおこなうべきか今後検討していこうと思います。

なお平均すると実物換算速度60km/hぐらいで 走行電圧は5-6V 電流は0.3-0.4Aといったところですが、変動が大きいです。

※6/20追記

スピードが変化するのが困るのは、固定レイアウトでは列車がトンネルに入って、列車の走行状態が見えないときです。列車の状態が運転席から目視で確認できれば、スロットルで制御できますが、見えないとどういう状態で走っているのかよくわかりません。千曲鉄道はトンネル内に曲線と勾配があるので、余計にその印象が強かったのかもしれません。今回は手もとのスマホでスピードが確認できる速度計測車を連結して、そのスピードを見ながらスロットル操作しました。

※さらに訂正追記

この客車は室内灯がついていたので、その分差し引くと 電流は0.2A前後と推測されます。速度計測車は乾電池電源でレールからは給電していませんので消費電力は関係なしです。

 

 

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高効率ギアボックス(4) 6200に組み込む

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組み上がったギアボックスをトビーの6200に仮組み込みしました。今回は吊り掛け式にします。
まだモーターアームのギア取付は仮付けで両面テープで貼っていますが、調子よく回ります。

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キャブ内のモーターのはみ出しもこのくらいなら許容範囲内でしょうか?
バックプレートのディテールも焚口戸は支障しますがそれ以外は大丈夫なようです。

 

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高効率ギアボックス(1) 6200への搭載検討中

dda40xさんから、動輪からの逆回転も可能な、HO用高効率ギアボックスを頒けていただけました。

ただそのサイズからみて、動輪径はφ17.5 以上ないとギアカバーが収まらないようです。というわけで、当鉄道の古典蒸機では搭載可能な車両は限られますが、以前から動力改修を考えていたトビーの6200に白羽の矢を立てました。この製品の寸法は、ほぼTMSスタイルブックどおりなので、その上にギアボックスとモーターをのせて検討してみました。

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モーターはトーマモデルワークスのφ8 16mm長コアレスモーターを使用してみようと思います。かなり小型のモーターですが低速からトルクがあり、前作の西大寺コッペルでも好結果を得たモーターです。無負荷回転数も12,000rpmと低めです。ただしギア比が、3/23なので少し高速になりそうですが、 DCCデコーダーを搭載してBEMFフィードバックをかけたPWM速度制御で使えばあまり問題ないと考えています。

KMさんが先日同じ製品を改造されていたのをツィッターなどで拝見しましたが、IMONミニモーターを搭載されていて、ペーパー客車5,6両を楽々牽いていたようなので、モーターのパワーは大丈夫かなと思っています。今回は動輪のゴムタイヤ化はおこなわない予定です。

本来なら、六角ジョイントを入れてモーターと連結すべきですが、そうするとスペースが厳しく、横からみると何とかキャブの幕板には隠れてみえませんが、オープンなキャブ内にモーターが露出してしまいます。またトビーの製品の構造上の問題で、後端梁付近を大改造する必要があるようです。今回は写真のように直結モードで使わざるを得ないかと思っていますが、これはもう少し検討してみます。ただし直結で使うと本来のdda40xさんの設計思想からは少し外れるので効率化が少し低下してしまうかもしれません。トルクアームは設けず、釣り掛け式でモーターとギアボックスを接続し、モーター後端を主台枠から弾性体を介して支持する予定です。

とりあえず、搭載機を検討中と報告しておきます。

☆画像追加

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製品オリジナルのの軸受取付板でモーターの尻が上がっていますが、これは撤去するので、モータ−は水平になります。

イコライザーが当たるので、ギアボックスは幅を削る必要がありそうです。

ギアボックスとモーターの上部にスペースできるのでウェイト積めそうです。

 

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