H御大や畏友クラーケンさんは、図面を書くと頭の中で模型イメージが浮かんで、それにしたがって手を動かせば模型が完成するそうです。ただ私のような工学系の基礎教育を受けていないものは、図面を書いても完成したイメージは頭に浮かばず、試行錯誤しながら実際に工作していかねばなりません。
図面もなかなか上手く描けず、手抜き工事でパソコン上で描いていますので、その方法を書いてみます。
現在妄想計画中の3200形タイプのドイツ型1C1タンクです。
まず片野さんのスケールイラスト集(陸蒸気からC63>細密イラストで綴る 日本蒸気機関車史)までのスケールイラストをスキャンして、画像ソフト上で切り貼りして、作りたい模型の(ビットマップ)画像を作成します。金田さんの形式図集を使うこともあります。
私は、Gimpというフリーソフトを使っています。フォトショップの互換ソフトといってよいかと思います。高度な機能を除いては、ほぼフォトショップと同じ作業ができます。MacでもWindowsでも動きます。日本語版もあります。
それをCAD機能を持ったドローソフトDraftingCAD Proにとりこんで、主要部分を手動でトレースして、寸法を記入していきます。
このソフトは、MacDrawなどのドローソフトの流れの操作性を持つドローソフトで、CAD機能が付加されたものです。私のようなドローソフトで図面を描いてきたものには使いやすいです。
今回は珊瑚の2400形サイドタンクのパーツを使う予定なので、これを画像に撮って画面上で合わせて検討します。レイヤー機能を使って画像を挟んで合成していきます。
実寸の歪みのない画像にしたいので、カメラで撮影せず、フラットベッドスキャナでスキャンして画像にしています。またJPEG画像にすると透明部分が白くなってしまいますので、フォトショップのPSD画像にしています。DraftingCAD ProはPSD形式のビットマップ画像をそのまま取り込むことが可能です。
この後車体の寸法や車輪の位置などを模型用にアレンジしていきます。
こうやって設計図面をデッチ上げています。
ところで片野さんの蒸機機関車スケールイラスト集 現在は絶版になっているようです。このような良書は継続して版を重ねていただきたいと思います。また金田さんの1/80形式図集(機関車史研究会)も一部が売り切れになっているようです。
※追記(12/6)
IT化されたようなことを書きましたが、昔からある本・雑誌の図面をコピーして鋏と糊で切り貼りして図を作り、その上にトレーシングペーパーの方眼紙にトレースして図面を描いていくという作業をパソコン上でやっているのと作業内容は同じです。
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