蒸機の砂箱の位置について

 明治時代前半に日本に輸入された英国製蒸機の砂箱は、床板の上下についているものが多いようです。砂箱が動輪カバーに組みこまれたロコも多いようです。国鉄の制式蒸機では砂箱ではなく、ボイラー上にサンドドームがついています。英国製蒸機でなぜ砂箱が床板の上にあるのかといわれても、確たる理由はなく伝統的なデザインだからということのようです。

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加悦に保存されている120形の動輪カバーと一体化した砂箱

 日本では、湿気の少ない英国と違って、砂が湿って砂撒き管からうまく落ちなくなる不具合もおきたようです。そのため後年オリジナルの砂箱は廃して ボイラー上にサンドドームが増設されたロコも多いようですし、1890年から輸入されたB6は最初からボイラー上にサンドドームが載っています。ボイラー上にあれば罐に火が入っている間は加熱されているので、中の砂が湿めらないようです。電気機関車などの台車についた砂箱でも同様な問題がおきるらしく、寒冷地仕様では電気ヒーターが組みこまれているらしいです。
 オーストラリアやニュージーランドへ渡った英国製蒸機では日本と同じように、ボイラー上のサンドドームに改造されたロコが多かったようです。それに対して南アフリカでは、床板上の砂箱がそのまま使われたのは、気候の違いによるものでしょうか?英本国の鉄道は、機構・デザインに対しては非常に保守的でしたが、南アフリカはキャブの大きさとか実用性のための改造には積極的だったので、必要あれば改造していたはずです。

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英国ヨーク鉄博に保存されている南ア蒸機の床板上の砂箱

 AIを使って調べていたら、鉄道総研ニュースレターに研究員の深貝晋也さんの「車輪の空転防止装置について」という砂撒き装置の総論解説記事が掲載されていました。よくまとまっている記事で66号と67号のいずれもp6-7に掲載されています。

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水管式ボイラーの蒸気動車

関西鉄道のガンツ式の蒸気動車は水管式ボイラーを持っていたとクラブの会報にクラーケン師匠が書かれていました。

かの有名な和久田さんの蒸気動車のプロトタイプになった オーストリア帝国の蒸気動車も水管式ボイラーだったようです。

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Wakuta

TMS297号より引用、特集シリーズ「ナローゲージブック」にもこの記事は再録されているがカラーページはなし

先日石炭炊き水管式ボイラーは、船舶では多用されたが、蒸機では試作はされたが成績がよくなく量産されなかったことは先日書きました。

上記のオーストリアの蒸気動車では、水質の問題で水管に故障が生じて10年程度で廃車になったと上記独語版wikiにありました。

船舶用の水管式ボイラーは閉鎖式であり、復水器でシリンダーから排出された蒸気を海水で冷やして水に戻して再利用していますが、鉄道用の水管式ボイラーは開放式?だったようで、やはり水管に湯垢が貯まって具合がわるかったのでしょうか?オーストリア・アルプスの硬水使えばすぐ湯垢が貯まりそうですが、軟水の日本ではどうだったのでしょうか?

水管式ボイラーはガンツ式の蒸気動車では18気圧、戦艦三笠では30気圧といった 当時の飽和式蒸気機関のボイラーに比べて高圧の蒸気を発生して高効率と蒸気機関の効率化を狙ったようですが鉄道用としてはうまくいかなかったようです。

ガンツ式は他の蒸気動車のように、シリンダーやロッドが露出しておらず、台車内に釣り掛け式?で組みこまれていたようです。これは模型の形態的にはおもしろくないですね。まあ客車に煙突つけて、ガンツ式なのでロッドやシリンダーは見えないといって、パワトラで走らせてしまえば工作は楽ですが、やはりロッドがまわらないと蒸気動車という感じがしません。

なお余談ですがガンツ社は現ハンガリーの機械メーカーですが、当時ハンガリーはオーストリア帝国の統治下にありました。オーストリア・ハンガリー二重帝国ともいわれ、オーストリア皇帝がハンガリー国王を兼ねる ハプスブルグ領の中でもハンガリーがある程度の自治権を持っていた政治体制です。ときどき見かける帝領王領オーストリア国鉄という書き方には違和感があります。やはりオーストリア帝国鉄道というのが正確な表現だと思います。

さらに余談ですが復水式の蒸機といえば、南アの蒸機が頭に浮かぶのですが、あれは空冷式復水器だったのでしょうか?

☆12/22追記

RMライブラリー(104 日本の蒸気動車下巻)

を読んでみると

工藤式軽便用蒸気動車も 最初は水管式ボイラーとしてリリースされたが、あまりうまくいかず量産型?は通常の火管式ボイラーとして製造されたらしいです。当時欧州では蒸気動車には水管式ボイラーを積むのがトレンドだったようですね 水管式は前面に煙室戸がなく 火管式は煙室戸がついているようです。

 

 

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レゴをつかったバルブギアーのモデル

レゴブロックを使ったバルブギアー・モデルの動画がYouTubeにアップロードされているのをみつけました

ワルシャート式

https://www.youtube.com/watch?v=dLgMWt2t9rE&t=23s

だけではなく

ブラウン式

https://www.youtube.com/watch?v=-uAtzUt1Ljc&t=64s

ベーカー式

https://www.youtube.com/watch?v=8IZn3kQJW30

サザン式

https://www.youtube.com/watch?v=MqGdjvl71tg

とかもあります。

本の図をと比べてみると、動きが理解しやすいです。

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モーガルのキャブの幅について


金田茂裕さんの形式図集をよくみてみると、官鉄の8100形のキャブの横幅は2388mmですが、山陽鉄道の8350形は2540mmとかなりひろくなっています。8250形になると2692mmもあります。山陽鉄道はキャブ幅が広いのが好きだった?のでしょうか 九州鉄道も2400mm前後のものがおおく、官鉄とおなじスリム系?だったようです。

側面図だけみているとよくわかりませんが、8100形はキャブ幅が狭くてボイラーが太いのに、8350・8450形はキャブ幅が広くてボイラーが少し細いので、斜め前からみた写真ではキャブ周りの印象はかなりちがいますね。

珊瑚の8100形のパーツ使って、8450形簡単にデッチ上げるつもりでしたが、1/80では2mmも広く、こういう事実を知ってしまうと、パーツ流用もひと工夫必要なようで、頭を抱えています。

☆9/13追記

米国型モーガルのキャブ幅を金田さんの形式図集から拾って一覧表にしてみました。

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リスト
一番下の8620はもちろん参考値です😃
珊瑚の8100キャブは外幅30mmで設計されているようです。

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独逸汽車見旅行(番外編) 三軸客車の軸受のばね座のカタチ

ドレスデン交通博物館に三軸客車が展示されていました。
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狭いところに押し込まれているので全体像は撮れませんでした。
両端の軸受のバネ座はノーマルな形なのですが、
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中央軸のバネ座は奇妙な格好をしています。
カーブで軸受が横方向に偏倚するとバネが回転するようになっているか?
機構がよくわかりません。
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他の車両でも確認しましたが、3軸客貨車の中央車輪にはブレーキはついていないようです。

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山陽鉄道 100年前のビジネスクラス

先週ちょっとゆっくりできる時間ができたので、JTBキャンブックス「山陽鉄道物語」を熟読することができました。
そのなかでちょっとびっくりしたのが、174頁の二等寝台車(ロネ9130形)の記事です。山陽鉄道の二等寝台車ではシートピッチが1.2mしかとれなかったので、上半身部分の寝台を傾斜させて、後の乗客の足をその下に潜りこませる構造になっていたそうです。
これってまさに一世代前の国際線ビジネスクラスのライフラットシートの発想ですね。110年以上前に同じようなことがおこなわれていたのはびっくりしました。今の国際線ビジネスクラスはスタッガードシートに移行していますが、さすがにこの発想の寝台車はなかったようですね。
ちなみにスタッガードシートだと前の座席のサイドテーブルの下の箱状の空間に足を突っ込むことになりますが、私のように体が大きくて足が太いと寝返りを打てないのが苦痛です。その意味では寝返りの打てるライフラットシートの方が良かったです。
Sanyo


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(続)ピッツバーグ製蒸機の水タンクについて

その後銕騎さん、クラーケンさんからいろいろ資料を提供していただき教えていただきました。
何とピッツバーグのCタンクは下図のような構造になっていることが判明しました。
タンクの上下とタンク側サイドを一枚板から曲げて、外側サイドをはめこんでリベットで止めているらしいです。したがってリベットは外側板の下縁とサイドタンク上面外側に並んでいるようです。
松謙さん編集の「鉄道模型人2」の「日本に来たPittuburgh製機関車たち」の210や3400の写真をよく見るとサイドタンク上面の端にリベットが並んでいるのがみえます。
ボールドウィンの流儀とはまた違いますね。

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またボールドウィンではキャブとサイドタンクは、直接接合されておらず少し隙間が空いていますが、ピッツバーグでは接合されて一体となっているようですね(3/23追記)

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ピッツバーグ製蒸機の水タンクについて

現在ピッツバーグタイプのCタンクをつくっていますが・・
松謙さん編集の「鉄道模型人2」の「日本に来たPittuburgh製機関車たち」の写真をみていますと、タンク機関車のサイドタンクの前妻板?にはリベットがにないようです。ボールドウィンの機関車だとタンク側板にも前妻板にもリベットがあります。
ボールウィンは、前端部にアングル状の骨組みがあってそこにリベットで止めていたのでしょうか?
それに対してピッツバーグは前妻板の端をフランジ状に曲げてそれにタンク側板をリベットで止めていたのではないかと推測しますがどんなもんでしょうか?

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古典機写真の大判折り込みが出てきました

実家を整理していたら、30年近く昔とれいん誌に毎月連載A3版の渡辺岩崎コレクション写真が折り込まれていたものを保存していたファイルが出てきました。懐かしいですね。
やはり大きい写真を見ているといろいろ気が付くところがありますね。

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あと当時のとれいん誌には、黒岩保美さんの「古典機関車形態談義」とか「美しき明治の機関車」とかの連載もありました。
これらもきっちりクリアファイルブックに保存して、今でもよく引っ張り出して見ています。


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機関車史研究会の本のページを更新しました

ホームページの更新を怠っていましたので、機関車史研究会の連絡先のメールアドレスが変更になっていました。先ほど修正しました。
なおコッペル本以外はまだ在庫があるようなので、発行当時の価格で新品が入手できます。ネットオークションではプレミア付きで出品されているのを見かけますが、ご注意ください。
機関車史研究会の本についてはここをクリック

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